『激怒』2022年9月4日(日)@京都みなみ会館
高橋ヨシキさんの初監督脚本作『激怒』を京都みなみ会館で、舞台挨拶付きで見てきました!さらに『岬の兄弟』の松浦裕也さん、『裕子の天秤』の川瀬陽太さんもいらっしゃっていて、どちらも大好きな映画の大好きな役者さんなので、嬉しさがトゥーマッチでした。ヨシキさんは、旧京都みなみ会館の『グリーン・インフェルノ公開記念ナイト』に2015年12月5日(土)に来館されて以来なので、約7年ぶり!そう考えるといろいろなことがあったなと思うと同時に、当時と変わらずヨシキさんとマザーテレサを尊敬している自分に感心します。
今作ではラストで全員ぶっ殺すところから考えてシナリオを作ったと、赤のドレッドヘアーと全身タトゥーで激しいことをおっしゃっていましたが、その出立とは裏腹に緊張されていて奥ゆかしく、キャストのみなさま、観客のわたしたちに真摯に接していらっしゃいました。この人間性こそが監督の作家性、ひいては私の尊敬する両価性・サタニズムの実践者としてのヨシキさんなのだと思います。
物語は日本のとある町、富士見町。刑事でありながら暴力沙汰で更生施設に入れられ、3年後に戻ってきた町の変化に違和感を覚える深間の視点から描かれるディストピア。バイオレンスな刑事物でありながら、公正さについては明らかな答えを出さない思慮深さ。しかし「映画くらいはぶん殴って終わりにしても良いでしょ」というカタルシスを持った娯楽作。イマジナリーフレンドにサム・ライミを持ち、早稲田で西洋哲学を専攻していたヨシキさんらしい作品だと言えるでしょう。
などなどと語りながら、私がヨシキさんを知ったのはTBSラジオ『ウィークエンドシャッフル』の何かで出演されていて、TOKYOMX『バラいろダンディ』やNHKラジオ『高橋ヨシキのシネマストリップ』を聴き、著書をほとんど持っているだけのにわかなので、適当なことを述べていることはご容赦いただきたい。(今回のクラファンにも1万円しか応援できていないし、東雲会もリモート視聴しかしていない)。
もっともっと続きが見たいので、みなさんも是非映画を見てください!