認知症になるとどうなるのか

先日義母の認知症(要介護度1)が認められました。
N=1の話ですがどういった変化が起きたかを記しておこうと思います。

新しい事(仕組み)が覚えられない

短期記憶力の低下により新しく起こった事をほぼ覚える事ができなくなる。
これによって困るのが、薬だ。
薬は1日に何度か飲まないといけないものだが、その存在を忘れてしまう+薬を定期的に飲まないといけないという仕組みが覚えられないのだ。
そのため、今では毎朝電話して薬を飲んでもらっている。

ここの問題点の一つに、薬を飲んでくれたのなら嬉しいが、もし仮に「飲んだ」と言っても「飲んでいなかった」場合に、もしこちらがまた飲ませてしまうと場合によっては薬が聞きすぎて副作用が出てしまう恐れがある。

こういった物事にはやはり「仕組みを覚える必要のない仕組み」を取り入れていくしかないのだなと思っている。

常に探し物をする

これは先ほどの話にも通じるが、短期記憶力の低下によりどこに何をしまったかを覚えていない。場合によっては10秒前の事でもだ。

そのため、常に不安になり探し続けているようだ。
しかも、その探し物は今その瞬間必要でないものも多く、見る側からすると無駄な探し物をしているようにも見える。しかし本人からすると不安が常につきまとっている状態なので探し物をし続けるのである。

話の時系列が不明瞭になる

短期記憶を補う形かは不明だが、記憶のどこかにある話をつぎはぎにして話が進む事がある。

例えば先日家の補修を行った際の話をしたら、覚えているという話だったが「しつこく営業されたからしょうがなく補修した」と言っていた。
実際はその会社の代表の人まで家に来てくれて話をして非常に楽しそうにしていたのを見ている(固い握手までしていた)。
おそらくそのリフォーム業者の記憶はほぼないが、話を合わせるためにどこかしらから記憶を持って来たのだろう。

これだけに限らず多くのことで時系列が入れ替わったりする。
会うたびに通っている病院の先生から電話があったというが、大きな病院の先生がいち患者に直接電話してくることは考えにくい(し、実際にかかってきたのを見たこともない)

妄言、とまではいかないが記憶のつぎはぎがこちらからすると「嘘」のように聞こえる。しかし本人からすると嘘でもなんでもなくそれが真実なのである。

それを「嘘をつくな」などと言えるはずもない。この対応方法についてはまた別の記事で書こうと思おう。

まとめ

いわゆる認知症の症状に具体的な話がついたようなものでしたが、人によってはまた違う状態もあるかもしれません。
しかしながら、認知症を受け入れられるかそうでないかはかなり大きな差があると最近は思います。
きちんと症状を把握し、それに対応していく。それが我々に求められる事だと感じています。

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