不妊治療に使うお金の上限はいくらにするか

以前「関西情報ネットten.」という番組で男性不妊について特集していたものをもう1度見た。

大分に住むご夫婦が梅田にある不妊治療専門のクリニックに通うため片道5時間かけて通院していた。

交通費だけでシャレにならない。

20回通院したそうだ。

そのご夫婦は旦那さんの運動精子が極端に少なく、顕微授精をすることにした。

結果、めでたく双子の男の子を出産。

ただ、交通費、宿泊費、治療費を考えたらゾッとする。

治療も1回では終わらないので当然複数回通う必要がある。

無事妊娠・出産出来たらそれも報われるかもしれないが、報われないパターンだってあるだろう。


別のご夫婦は旦那さんが無精子症で第三者の精子を使って体外受精を行なっていた。

日本では精子提供が難しく、ご夫婦は台湾へ渡った。

台湾は欧米に比べ治療費が安く、精子提供をしてくれるドナーが比較的日本人に似ているということで選ぶご夫婦が多いようだ。

台湾も今深刻な少子化で、台湾政府が人工生殖法という法律を制定し、政府の管理下で第三者の精子や卵子の提供を勧めている。

台湾では精子提供をすると約3万円の謝礼が支払われる。

取材を受けていたご夫婦が選んだクリニックは、患者の半数が日本人で日本語が話せるスタッフがいるところだった。

患者の半数が日本人というだけで驚きだ。

クリニックでは見た目(身長・体重・目鼻立ち・顔の形・学歴etc.)を細かくヒアリングし、近いドナーをスタッフが選定。

守秘義務があるので患者にドナー情報は一切伝えられない。

ドナーが見つかれば、本格的に治療に進むわけだが、治療費は最低150万円以上。

勿論台湾への渡航費、宿泊費は別である。


何故ここまでしなければいけないのか?

ただ子供が欲しいというだけなのに。

台湾は危機感をもって対策しているのに、日本はそれすら滞っている。

それで少子化対策とはちゃんちゃらおかしい話だ。

富豪でもない限り、生活費を削り、貯金を削り治療費を捻出しているご夫婦は多い。

治療の途中で妊娠出来ればいいが、妊娠出来なければ延々治療は続く。

最終的にいくらかかるか分からない治療費をずっと払い続けることは難しい。

上限をいくらまで、と決めるとそれまでに妊娠しなければとプレッシャーになるかもしれないが、夫婦で話し合うことも必要だと感じた。

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