【詩】カランと鳴る夜

寝静まる夜に目覚めるモンスター
ボサボサの髪と
埃まみれのパジャマで
真夜中の空気を吸いに行こう
生ぬるい風と
電灯のジジッって音
見渡す限り人気はなくて
全員死んだみたいですね

スキップスキップ
一回転して決めポーズ
道の真ん中で寝そべって
センシティブなM字開脚
自販機に10円玉20個ぐらい入れて
同時押しチャレンジ
選ばれたのは、ボスの微糖でした
クソまずいそれも
真夜中に飲む背徳感でまあうまい
カン蹴りしようぜ、お前カンな
蹴った時の音が思ってたより大きくて
近所迷惑かなと考える
人全員死んだんじゃなかったの

公園のベンチで黄昏てみる
生きる意味とは何か
鼻をほじってみる
おお、これは記録更新だ
木の樹液の上にねじりつける
ハナクソオオクワガタという新種が現れるかもしれない
生きる意味を見つけた

誰が作ったかも知らない曲を聴く
下手なヘドバンしながら家に戻る
曲が途絶え、ふと見上げる
田舎なのに星がまったく見えない
月だけがぼんやり浮かぶ
太陽ほど眩しくないけど
僕はこれで十分だ
さあ、朝が来てしまう
それまで、おやすみ

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