行き当たりばっちりな、わたしについて
あまり自分語りは得意ではないのですが、第三の人生がはじまった節目でもあるので、改めて「りっか」という人間について綴っておこうと思います。
あと1ヶ月で、31歳。まだまだ駆け出しではありますが、第一、第二と節目があり、春からは満を持して第三の人生が幕を開けました。
これを機にこの30年間を振り返ることで、わたしも自分自身とこれからの生き方を見つめ直すことができればと思います。
第一の人生(27歳まで) #流れに身を委ねて
1991年5月、茨城県に生まれました。県の魅力度ランキング最下位争いをしている茨城県民と佐賀県民のあいのこです。
ちなみに「りっか(立夏)」は本名です。親からもらった一番の宝物だと思っています。
父の転勤で小学校に上がるときに横浜へ引っ越し、トータルで12年間過ごしました。正直、初対面の人に出身地を聞かれた際には「ハマっ子」を名乗っています(茨城がきらいなわけではありません!笑)。
先日、およそ7年ぶりに地元を訪れました。大人になって見てみれば、なんの変哲もない住宅地。マンションと戸建の家が所狭しと立ち並び、公園があちこちにあって、桜の木が通学路に連なって、、変わらない風景の隅々に青春の思い出が詰まっていました。
横浜市歌は歌えるし、ランドマークタワーは憧れだし、ベイスターズファンだし、心はいつまでもハマっ子です。
高校時代は、スイスの山の上の小さな村で過ごしました。
と言うと結構びっくりされるのですが、通っていたのは日本人と外国人の先生が半々の日本人学校。授業はほぼ英語だったのにほとんど忘れてしまいましたし、週2〜3回授業があったフランス語は全く身につかず。。
当時のわたしはその価値もわからないまま、ヨーロッパ各国をはじめ、アメリカ、カナダ等へ旅行・留学をさせてもらいました。3年間で13ヶ国訪れたと記憶しています。
英語を大して話せもせず携帯電話も持たないまま異国へ、しかも留学中はひとりで旅ができたのは、ただただ若くて怖いもの知らずだったのでしょう。
3年間の海外生活で得たものは、語学よりも度胸でした。
大学ではとにかく人に恵まれ、よく酒を飲みました。
立ち上げたての吹奏楽サークルに入り、気づけば他大生も含めて100人を束ねる代表に。「どうしたらもっとみんなが楽しんでくれるか?」「どうすればイベントを滞りなく成功させられるか?」と、寝ても覚めても四六時中サークルのことを考えていたのを覚えています。人生で初めて仲間と衝突したのも、このときでした。
しばしば酒に飲まれつつも、人の上に立つことで得た学びは数知れず。一番の教訓は、「人を動かすために必要なものは、想像力」。あれから何年も経った今でも度々感じることです。
新卒で就職したのは、R社のパートナー企業である広告代理店。東京と福岡で2年ずつ、結婚情報誌の制作ディレクターとして働かせていただきました。
Rイズムが色濃く流れる会社で、クリエイティブやマーケティングを勉強するには最高の環境です。にもかかわらず、あの頃のわたしは世間知らずのポンコツ社員。組織の一員としての自覚もやる気もほとんどなく惰性で仕事をしていたため、そのチャンスを半分もモノにすることができませんでした。今思えばほんとうにもったいのないことです。
とはいえ、この不甲斐ない4年間で唯一身につけることのできたライティングスキル、、というより、「書くことが好き」という揺るぎない強みは、これからの長い人生でもわたし自身を助けてくれると信じています。
第二の人生(28~30歳) #自分で選んだ道を歩む
「田舎に住みたい」という漠然とした夢がありました。茨城の長閑な田園風景、スイスの雄大な山々や星空、、そんな環境を心身が求めていることに社会人になってから気づき、自然に囲まれた暮らしへの憧れが日に日に強くなっていったのです。
27歳の冬のある日、ふと思い立って九州の南端へ履歴書を送り、その1ヶ月後には移住が決まりました。
2019年の春、一度も訪れたことのなかった鹿児島県枕崎市の地域おこし協力隊に着任。
縁もゆかりもない地へたったひとりでやってきたわたしは、身軽でした。人脈も、仕事も、暮らしも、すべてゼロからのスタート。まさに生まれ変わったような気分です。
何もかもが180度違うその世界は、日々発見の連続でした。潮の満ち引き、道端に咲き乱れる草花、聞こえてくることば、ゆったりと流れるあたたかな空気、、すべてがおもしろく素敵に見えて、それが当たり前のように暮らしている人々がうらやましく感じたほど。
地元の方たちは「枕崎には何もないでしょう」と不思議がりながらも、みんなやさしく面倒を見てくださいました。
移住初日から田舎暮らしの記録としてはじめたInstagramは、なんと3ヶ月でフォロワーさんが1000人に。3年間の任期を終える頃には、4000人弱にものぼる方々が見守るアカウントにまで成長しました。
Instagramを見て興味を持ってくださった方に、イベントや講座にお招きいただいたり、ラジオ・テレビ・新聞などさまざまなメディアにも数多く出演させていただくことができました。そのつながりから、2年目以降は副業として広報・ライティングのお仕事をいただくことも。
広告代理店にいたとはいえ、扱っていたのは紙媒体が主でした。SNSの運用は完全に初心者です。では、一体なぜこんなにも注目いただけたのでしょうか?
それは「よそ者目線」でした。枕崎どころか鹿児島のことも全く知らない人間が、地元の方が目にもくれない些細な魅力を綴り続けたところ、観光客の方だけでなく、枕崎市民、特に枕崎出身・市外在住者のみなさんに大変喜んでいただけたのです。
田舎には住んでみたいけれど、移住したところでこれといった生きる術もなく挫折しそう、、と悩んだとき、閃きました。「そうだ、『よそ者力』なら誰にも負けない!」と。何も知らない、だれも知り合いのいない土地へ行けば、先入観もなく自分自身で魅力をたくさん見つけられるはず。そう考えて、縁もゆかりもない枕崎を移住先に選んだのでした。
この突拍子もない思いつきが大当たり。正直ここまで反響が大きいとは思ってもみませんでしたが、、(Twitterがバズって100万円の古民家を売ったこともありました。またこの話はいつか。笑)
仕事は与えられるものではなく、自分で生み出すもの。
そう気づいたとき、わたしは社会人としてだけでなく人間としても、ようやくひとつ目の階段を上がることができた気がします。
恥ずかしながら、わたしはこの歳になって初めて「自分の意志・自己責任で選んだ道を、自分の足で歩む」経験をしました。それまでは流されるがままどこか他人事のような気分で生きてきましたが、やっと、自分の人生を自分のもとへ手繰り寄せることができた。そんな3年間でした。
第三の人生(31歳から) #未知への挑戦
第二の人生では、もう二度とないレベルでちやほやしていただきました。みんなわたしのことを「すごいね!」「がんばってるね!」と褒めちぎり、「枕崎・鹿児島にずっといてほしい」と懇願してくださいました。おかげさまで自己肯定感爆上がりで、わずかながら自信もつきました。
枕崎はほんとうに素晴らしい場所です。海と山に囲まれ、気候は温暖で年中過ごしやすい。ごはんもお酒もおいしくて、何より地元の方々がおおらかでやさしい。独特のことばも大好きでした。
けれど、この極上のコンフォートゾーンにいてはこれ以上の成長はできないかもしれない、、と危機感を抱くようになったとき、すぐさま思い浮かんだのがとあるベンチャー企業でした。
社長であるとみーさんとの出会いは、地域おこし協力隊に着任して5ヶ月目に参加したトークイベント。彼はひとり起業家として登壇し、その働き方についてお話しされていました。
広告代理店時代に間接的にお世話になっていたことが判明し、イベント後すぐさまご挨拶へ。地域おこし協力隊に勢いで着任してみたものの、卒業後(任期は最大3年間)のキャリアが不安すぎる、といったことを一方的に打ち明けたところ、「人柄はよさそうだし、できることをやっていたらなんとかなるんじゃない」と今思えばなんともとみーさんらしいコメントをいただいたことを覚えています。
その後、彼が立ち上げた起業家養成プログラム『LOCAL VENTURE ACADEMY』に1期生として参加させていただいたり、その縁で地域密着型ECサイトの開設と運営をサポートしていただいたり、、およそ2年半にもなるお付き合いに。
自分自身はサポーター側であるとはっきりわかったため起業の道へは進みませんでしたが、とみーさんが目指す「起業・企業の支援を通した地域経済の向上」を、もっと率直にいえば、ACADEMYを通して起業した・起業しようと奮闘する仲間たちを応援したいと強く考えるようになりました。
そして、誰よりも高く広い視点とスピード感を持って動き続ける彼のそばで働くことができたなら、それはそれは厳しく意義ある修行になるだろうと思ったのです。
2022年4月から、ついに (株)LOCAL VENTURE ROOM の一員として鍛錬の日々がはじまりました。これからどう試練を乗り越えていくのか、どこまで自分を律して成長することができるのか、あまりにも未知すぎてワクワクしています。
今の自分が一番若くて強い! 伸び代しかないわたしの第三の人生、おもしろがりながら推進してまいりますので、ぜひ見守っていてください。
ここまで長い長い文章を最後まで読んでくださったみなさま、BIG LOVE。
こんなわたしを引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
※今後、東京・福岡・金沢あたりに出没しやすくなると思いますので、何かあればいつでもご連絡くださいませ!(基本は家にこもっています)
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