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「25年、J-Popが隆盛」「セーラームーンライブが北米へ」「米政府関税引き上げのコミック市場への影響」「Webtoon配信のピーナトゥーンが閉鎖へ」
日々の北米エンタメ市場のニュースなどのまとめです。今週は、
2025年の5つの音楽トレンド J-Popの隆盛など
ライブ「美少女戦士 セーラームーン」北米公演へ
関税引き上げのコミック市場への影響
Webtoon配信の「ピーナトゥーン」、2月に閉鎖へ
などです。
アーティストを襲う「AIが仕事を奪う」という恐怖
新しい技術がコミック市場を変えてきました。それはデジタルツールも同様ですが、AIがコミック市場をどう変えるのかについてはまだ見えず、アーティストの中には仕事が奪われるとの警戒も依然として強いままです。
パニーニ、アングレーム国際漫画祭で「YUKI MATSURI」開催
🎉 Panini Manga au @bdangouleme 2025 avec @io_mangas : plongez dans l'univers du Yuki Matsuri ❄
— Panini Manga France (@PaniniManga) January 13, 2025
📍 RDV à Angoulême du 30 janvier au 2 février 2025 pour une édition exceptionnelle dans une ambiance glaciale et festive pour démarrer ensemble cette nouvelle année !🌟 pic.twitter.com/hV30OjYrEi
今月末のフランスのアングレーム国際漫画祭の出展内容などが少しずつオープンに。出版社のパニーニグループは「YUKIMATSURI」をやるそうです。楽しそう。
米国の2024年の紙の本の売り上げ、前年を上回る
日本の紙の本の売り上げは苦戦してますが、米国では2024年、紙の本が好調に売れ23年を上回ったもよう。ただ漫画を含むグラフィックノベルは苦戦が続いています。
山田尚子監督の「きみの色」、NYで上映
Announcing the New York Premiere of THE COLORS WITHIN with visionary director Naoko Yamada in person at Japan Society on Jan. 21! 🌈🎶 @GKIDSfilms
— Japan Society (@japansociety) January 13, 2025
Tickets NOW available: https://t.co/6ScXVI8BkX pic.twitter.com/YsoBh5GmmS
ニューヨークのJapanSocietyで山田尚子監督の「きみの色」の上映会が開催されます。是非人気が出てほしい。
ハリウッドは山火事で何を失ったのか
想定以上の広がりを見せている米西海岸の山火事。ハリウッドでは作品制作なども止まっているようで、どこまで影響が出るかまだ不透明です。
アジアのコスプレ事情:中国、韓国、東南アジアの独自の活動と影響力
非常に面白い記事でした。中国のコスプレしての劇は、ドイツのコスプレ劇に通じますね。
アジア圏のコスプレイヤー事情② :お金の使い方
こちらはお金の使い方。特に中国では高品質なコスプレへの需要が高く、支出が増えているもよう。
漫画卸業者、ダイヤモンド・コミックスが米国破産法第11条に基づく破産申請
https://www.comicsbeat.com/diamond-comics-files-for-chapter-11-bankruptcy/
米国の大手ダイヤモンド・コミックスが米国破産法第11条に基づく破産を申請しました。日本では民事再生法に相当するそうです。
ダイヤモンド・コミックスは漫画やグラフィック・ノベル以外にも、玩具やゲームの卸売りも手掛けています。一時やDCコミックスやマーベルコミックスの作品の供給を手掛けていましたが、出版社が直接取引を広げることでダイヤモンド・コミックスはシェアを落としました。
今回も大手の本は滞りなく配給されそうですが、ダイヤモンド・コミックスのネットワークを頼りにしていた中小出版社は資金繰りの苦戦など影響を受けるかもしれません。
2025年の5つの音楽トレンド J-Popの隆盛など
グラミー賞がまとめた2025年の5つの音楽トレンドです。そのひとつがJ-Popの隆盛とのこと。XGなどすでにJ-Popは世界の人々を魅了し始めていますが今年は米津元帥氏の世界ツアーなども控えています。ますます世界で売れてほしい。
サンディエゴコミコン、2027年までサンディエゴ開催決定
https://www.comicsbeat.com/san-diego-comic-con-will-stay-in-san-diego-through-2027/
世界有数のコミックコンベンションのひとつ、サンディエゴ・コミコン。世界中から人を集め、市の主要イベントのひとつとされていました。しかし最近はほかのイベントとの兼ね合いもあり、ホテル代の高騰などを招いていました。
コミコンがサンディエゴ開催を続けるのか協議されていましたが、既存の会場での継続が決まったそうです。
「美少女戦士 セーラームーン」のライブ、北米公演へ
2月からロンドンで公演がスタートする「Pretty Guardian Sailor Moon" The Super Live」。なんと3月から北米での公演がきまったとのこと。
ほぼ全米回ります。日本語公演で英語字幕が付くそうです。期待。
ソニックの新作映画、米国でロケットスタート
エンタメ社会学者、中山淳雄氏によるセガの人気ゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の映画版の北米人気の分析記事です。セガの米国での浸透の歴史を踏まえ、いまの米国でのアニメ・ゲーム・キャラクターカルチャーの受容が見え勉強になります。
米国市場では「日本で人気」というのも売り文句になりますが、日本の人気とは別にすでに米国にファンを開拓できていればこういう展開ができるのだなと腑に落ちました。ソニック以外にどのキャラクターが可能なのか。
2025年、コミックビジネスのチェックすべき5つのトピック
パブリッシャーズウィークリーのまとめた2025年のコミックビジネスでチェックするべき5つのトピックです。そのひとつが、ドナルド・トランプ氏の大統領就任による関税引き上げです。
米国で出版されるコミックの多くは米国以外(主に中国)で印刷され、米国に輸入されています。すでに中国で印刷されているものには関税がかかっていますがこれが引き上げられれば消費者の負担に。
実際に出版社がどう考えているかはこちらの記事にまとまっています。消費者はコミックについては価格に敏感だそうで、値上げは難しく。かといって米国には今の市場規模に見合うだけの印刷会社もないとのこと。
関税引き上げがどうなるかはまだ流動的ですが影響は避けられなさそう。
記事を読んで気になったのは、日本の印刷会社が北米出版社の印刷を引き受けることは可能なのかという点です。輸送費などもありますが、技術面では可能なのではと思いました。
もうひとつの話題は、小規模なコミックコンベンションの復活です。コロナ禍では多くのコミックコンベンションが開催を見送っていました。足元でニューヨーク州などの小規模なコンベンションが少しずつ戻ってきているとのこと。日本の出版社などもアピールの場所が増えそうです。
Webtoon配信の「ピーナトゥーン」、2月に閉鎖へ
市場拡大の中の曲がり角なのか、微調整なのか。グローバルに韓国発の縦読み漫画「Webtoon」が広がる中、そのひとつの「ピーナトゥーン」が2月にサービス終了すると発表しました。
サービス終了後は作品が見られなくなるうえ、あらかじめ購入した作品をダウンロードするなどもできないようでクリエーター・読者ともに動揺が広がっています。
ちなみにこのピーナトゥーンは、日本のインフォコムの子会社で「めちゃコミック」を展開するアムタスの連結子会社です。
米FTC、生成AIによる書籍出版を支援する企業の調査を開始か
アメリカ連邦取引委員会(FTC)がAI生成書籍を作る講座を販売する米企業の調査を始めたというニュースです。FTCが調査の対象とするのは消費者をだましている企業であるため、この企業のビジネスが消費者をだましているのかではないかという疑いが出ています。
GKIDS、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』を北米上映へ
GKIDS has acquired North American rights to Mobile Suit Gundam GQuuuuuuX -Beginning-
— GKIDS Films (@GKIDSfilms) January 17, 2025
The first-ever collaboration between studio khara, the studio behind the EVANGELION Series, and SUNRISE, the home of Mobile Suit Gundam.#GQuuuuuuX IN THEATRES FEB 28https://t.co/XHahfr3IsW pic.twitter.com/9gRxr6cHpo
動きが速い。日本でも公開されたばかりの機動戦士ガンダムの最新作「『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』」を、GKIDSが北米の映画館での上映権を獲得しました。2月公開だそうです。
北米ではいま、何の漫画が売れている?
アニメの影響強し。2024年12月の北米の大人向けグラフィック・ノベルの売上高で「呪術廻戦」の24巻がトップに。
こちらはNYTimesの集計です。こちらでも「呪術廻戦」人気。
Crunchyroll、カナダの通信会社「TELUS」と提携
アニメ配信のCrunchyrollがカナダの通信会社「TELUS」と提携しました。TELUSの利用者がCrunchyrollのサービスを使えるようになるとのこと。
「君と宇宙を歩くために」英語版出版へ
🚨Cover Reveal 🚨
— Kodansha (@KodanshaManga) January 18, 2025
Spacewalking With You 1
By Inuhiko Doronoda
One’s an apathetic loner, one has his head in the stars…and they have no idea how much they need each other. The coming-of-age buddy comedy manga
Available May 27, 2025 Pre-order today: https://t.co/bUjNuiYzOL pic.twitter.com/tarNAuZrxH
日本で2024年大人気になった「君と宇宙を歩くために」。「Spacewalking with You」というタイトルで英語版が出ます。きっとグローバルに訴えかけるテーマなので売れてほしい。図書館とかにも並んでほしい。
Crunchyrollのポッドキャスト「The Anime Effect」
この回は英語版の吹き替え声優を読んだ対談です。いかに日本発アニメが米国を席巻していったかの実感を語ってくれるの面白いです。
この企画を始めるきっかけになった菊池健さんのマンガ業界関連の日々のニュースをまとめるマガジンです。
LINEマンガを運営するLINE Digital Frontier(LDF)とナンバーナインの資本業務提携は興味深いです。プラットフォームによるコンテンツ提供会社との関係強化という側面もあるのでしょうか?
今週は以上です。引き続きよろしくお願いします。