モンスター紹介:混沌の魔窟 Part-B
!!!! 注意 !!!!
ここから先はほぼ全面ネタバレになります。
プレイ前に読むべき記述は一切ありませんのでご注意を。
混沌の魔窟 B8
フロアマスター:
ティエンルン
竜・巨大生物:
レッドドラゴン ブラックドラゴン ブルードラゴン
ホラスマス ドラゴンゾンビ
善悪の相克:
ブリングドッグ ディスプレイサービースト
ヒトを超えた者たち:
羅刹 レイバーロード 奈落
???:
フラック
このフロア……というより旧帝国期の建造物直下にある天然の洞穴なのだが、ここは迷宮攻略の頁でも触れているとおり現世と異世界が重なり合った異空間である。
もっとも多く登場するのが〔エンシェント〕や〔ヒュージ〕などと呼称される巨大かつ強力なドラゴンと、それに匹敵する巨大生物である。彼らはこの洞穴を代表する存在で、冒険者たちが戦術上もっとも対策に頭を悩ませるのも自然なことだ。
しかし賢者たちに言わせれば、真に注目すべきは〔ブリンクドッグ〕と〔ディスプレイサービースト〕だという。
ブリンクドックを直訳すれば「明滅する犬」というような意味になる。呼吸をするような気安さできわめて正確な魔法的転移を繰り返しているためで、それが物理攻撃に対する高い耐性として作用している。
彼らはたいへん知能が高く、ヒトの言葉も理解するし話すこともできる。その性質は「秩序にして善」などと称されることもあり……いや、具体的な解説はここまでにしておこう。鈴木土下座右ェ門的なアレになったら大変だから。
この洞穴においての彼らの役割は、曖昧な次元に位置するこの洞穴に秩序と均衡をもたらし、現世と異世界を分離させることだ。そのために邪悪な存在を可能な限り排除しようとしているのである。
そんな彼らが、別に悪行を働くつもりのない冒険者に襲いかかってくるのは不可解と感じるかもしれない。が、これはひとえに羅刹や奈落やレイバーロードのせいである。彼らの腕試しや試し切りで多くの仲間が惨殺されたため、この洞穴に存在する人間型の生命体は無秩序と混乱を望む勢力の一派だと思い込んでしまっているらしい。
この階層で長く戦っていれば、彼らの誤解も解けて友好的なふるまいを見せてくれる機会も増えるだろう。もっとも、悪の戒律の者にとっては「敵意があろうとなかろうとやるしかない」という苦々しい戦いになってしまうが……。
ディスプレイサービーストは、ブリンクドッグとちょうど真逆の存在だ。むしろ現世と異世界が重なり合った場所の拡大を望んでいる。そのため、この洞穴を支配下に置くべく、ブリンクドッグの排除に乗り出している。
彼らもたいへん知能が高い魔獣であり、言葉も通じるうえ、その価値観は己の利益と享楽を第一とする。悪の戒律の者にとってはむしろ彼らのほうが話を通しやすいだろうが、残念ながらこちらも羅刹や奈落やレイバーロードのせいでまともなコミュニケーションが成立する可能性は極めて低い。
無用な争いを望まないなら、力を示して威嚇して遠ざけるしかない。それもまた忽せにできない現実である。
【ヒトを超えた者たち】については、特に言及はしない。
羅刹とレイバーロードについては、いまさら説明など不要なほど有名な存在だということもある。逆に奈落については「恐ろしく強い忍者であり暗殺者」という程度のことしかわからないからだ。
誰にも知られることなく幾多の仕事をこなし、彼のことを知った相手は例外なく殺してきた……おそらくはそんな伝説的な忍者だったのだろう。一説によるとかの〔ハイマスター〕と同一人物ないし師弟関係だとも言うが、それも推測にすぎない。
フラックについてはこちらで確認してもらったほうが絶対早いのでよろしくどうぞ。この頁を見ているWizホリックの大半が既読だろうけれども。
混沌の魔窟 B9
光の統率者:
セラフィム(複数のセラフによる)
闇の盟主:
デーモンロード
光の軍勢:
シルフィード エーリエル バステト
エンジェル アークエンジェル
闇の軍勢:
グレーターデーモン アークデーモン
パイロアイル ライカーガス
下手に説明を重ねるよりも、このリストそのものが「混沌の魔窟B9」の性質をこの上なく雄弁に語っているはずだ。
彼らは皆、本来なら人間が敵うような相手ではないのだが、地上を目指して地中を這い上がり続けている〔混沌の使者〕を封じることに注力しているため、本来の力を出し切れていない……と考えたほうがおそらく正解だ。
実際のところはわからない。もしかするとこの地は(B8が半ば異世界であったのと同じように)半ば魔界であり半ば天界であると考えるべきかもしれず、そうすると彼らは〔手加減ナシの本来の力〕で冒険者たちに対峙した可能性も否定できない。
しかし、だからといって「天使なんて大したことねェな!」だの「俺たちは悪魔をボッコボコにしてやった!」だの吹聴して回ると、プライドを傷つけられた両軍が後からどんな嫌がらせをしてくるかわかったものではないので自重するように。聖典を読む限り天使も悪魔も割とカジュアルに逆恨みするからマジ危ないんで。ほんと。悪いこと言わないから。
混沌の魔窟 B??
ここにはかつて地下水脈が流れており、冒険者たちが進入口として利用した縦穴は旧帝国期の遺跡の取水口であった。現在、地下水脈は枯渇したか、あるいは流れを変じており――それほど長い年月が経ったということだ――巨大な地下空間(鍾乳洞)を形成している。
B9からB??までの間には、B9から地上までに等しいかそれ以上の距離の差がある。まさに地の底、地獄も同然の場所と言っていい。
悪魔:
サイデル マイルフィック
古き竜の眷属:
クロムドラゴン ドラゴンオブベイン アルビオン
魔窟B8の実質的な支配者だった天龍は、こう言っていた。
「古き竜の眷属も混沌の使者を斃さんと挑んだが、敗北し混沌に支配され、今や地の底を当て所もなく彷徨い続けている」
そもそも【古き竜の眷属】とは何か。
我々人類が知る限り、そして古代からの文献で確認できる限り、古き竜というのはほぼエル'ケブレスを指す言葉だと思って間違いない。あえて英文にするなら〔The Saint Dragon〕だが、もう少し正確には〔The Primitive〕となる。もはやDragonをつける必要もない。
なぜなら、Dragonという名が示す生物種は、創生期を終えた世界に多種多様な生物が棲息するようになった後、人類がその生態や見た目を元に分類を進めた結果生まれた名であり概念でしかないからだ。たとえばホラスマスはDinosaurであってDragonではないとされる。ファイヤードレイクはDragonとされているものの、生態の上ではほぼDinosaurである。そうして学術的に種の定義を厳格に定め、漠然とした言葉の使い方を排除していくと、エル'ケブレスをDragonと呼ぶのはそもそも誤りであるという言説に至るのだ。
エル'ケブレスはDragonどころかMonsterでもCreatureでもなく、本質において大地母神、さもなくば〔The Power of Planet〕と呼ぶのが最も正しい。では、その「眷属」ということは……?
これ以上は、衒学的な言葉遊びになりかねないので止しておこう。
いくら推察を重ねたところで「本当のところはわからない」としか言い様がないのだから。
ただ、アルビオン、クロムドラゴン、ドラゴンオブベインの三竜は、旧帝国期の文献と思われる古文書にかろうじてその名を確かめることができる。それぞれ善・中立・悪の始祖で、世界の均衡を司る根元的な存在のひとつであるという。
本来ならとうてい人類が立ち向かえる存在ではなく、冒険者らが駆使できる程度の武力で死に追いやれるはずもない。彼らもエル'ケブレスと同じく〔不滅に近い存在〕なのだから。
今は正気を失っているうえ、混沌の使者との果てしない戦いの中で疲弊しきっているから、一時的に活動できない状態までどうにか追い込むことができる……そう考えた方がおそらく正解だろう。
混沌の使者さえこの世から除くことができれば、三竜もいつかは己を取り戻し、本来の住処へ戻っていくはずだ。その日がいつか来ることを期待するより他にない。
解せないのは、この階で冒険者たちの前に立ちはだかるその他の敵だ。具体的にはマイルフィック、サイデル、ライカーガス、リッチ、バンパイアロードである。
マイルフィックはもともと正体不明の存在なので除外しても構わないが、サイデルやライカーガスは闇の眷属でありデーモンロードの支配下にある。〔闇の盟約〕を元に生み出された秩序の護符がある以上、彼らが冒険者たちに刃向かうのはデーモンロードに刃向かうのと同じ意味になる。通常ならば考えられない事態だ。
恐らくだが、リッチやバンパイアロードらも含めて、混沌の使者が生み出した「イミテーション」なのかもしれない。
自分に対抗しうる力を手にした謎の生命体「ヒト」が、何に恐怖し何を苦手としどう戦って克服していくのか、それを確かめるために作り出したと考えれば辻褄は合う。過去に相まみえた強敵との戦いと思いきや、すでに〔混沌の使者〕との戦いは始まっていた――そういうことなのだろう。
召喚魔法に応じるモンスターたち
モンスターは敵として現れるものばかりではない。
以下、召喚魔法に応じて味方となるモンスターについて記述しておく。
◆コンジュレーション(魔法使い呪文レベル6)
ガーゴイル
悪魔の一種と誤解されがちだが、厳密には魔法生物。弾除け役である。
ヘルハウンド
地獄の番犬。ブレスを吐くのでとても心強い。
メイン
敵だとウザいタテガミ野郎も味方だと割と頼りになる。仲間呼ぶし。
ヘリオン
メインの上位互換。犬っぽいので懐くと可愛い。
レッサーデーモン
可愛げはゼロだがこのクラスが出ると消費MP分以上の見返りがある。
グレーターデーモン
こういう時にも出てくるから嫌いになりきれない。つよい。まじつよい。
アークデーモン
何か企んでません? 見返りとか要求してきません? 大丈夫???
◆サモンエレメンタル(僧侶呪文レベル6)
シルフィード
風の妖精。呪文を使うのでガーゴイルよりずっと頼りになる。かわいい。
エーリエル
これも風の妖精。弾除け役だがなるべく殺したくない。美人さん。
ウィルオーウィスプ
AC低いし弾除け役としては超優秀。やられてもあんま心が痛まない。
バステト
エジプト神話由来の猫天使。お前けっこう強かったんかワレェ!
エンジェル
ここまで来ると神に愛されてる感あるね。数も多いし冒険者いらんぞ。
アークエンジェル
召喚数は少ないが、仲間を呼んでもらうとがぜん頼りになる。
セラフ
恐れ多い方が来ちゃった! 長射程の石化攻撃とか反則技多数あり。
◆メイルシュトローム(禁呪:魔法使いレベル7)
〔混沌の使者〕に対してはいわゆる神と悪魔の力が両方とも通じなくなりつつあり、必然的にそれ以外の高位存在を召喚することになる。
すなわち、異教の神々。あるいは神に等しい力を持つもの。それらを召喚するのが〔禁呪〕というわけだ。
冥府の闘士
異教の神。おそらく〔ドヴァーラパーラ〕に近い存在。金剛力士や不動明王のルーツにあたる。HP500(物理ダメージ半減)、ダメージ期待値150以上。高レベルの戦士が前衛にひとり増えたようなもの。つよい。
煉獄の戦車兵
異教の神。古代ギリシャの太陽神〔ヘリオス〕ではないかと思われる。後にアポロンと習合されて美少年のイメージが強くなるが、ティターン神族だし元はコワモテのマッチョに決まってる。後方攻撃可能。つよい。
比類無き剛の鬼
ホンマモンの羅刹。もう少し正確にはインドの叙事詩ラーマーヤナに登場するキングオブ羅刹〔ラーヴァナ〕ではなかろうか。詳細を書いているとキリがないが、とにかく戦いの権化みたいな神様。くっそつよい。
伝説の大魔道士
この人だってこの世界の中ではもはや神。異論はないね? HPはいささか頼りないが、物理攻撃も魔法もブレスも半減するうえ敵の呪文障壁を半減してダメージ二倍の魔法を繰り出すからそりゃあもうくっそくっそつよい。
大海原の主
どう見たってポセイドン様じゃないですかやだー! 物理攻撃も得意だし呪文も強力だけど氷のブレスを吐いたときが一番すごいっていうかほぼ目が点になる。つよいとかつよくないとかそんな話が無意味なほどつよい。
アッカド神話の魔王
何がマイルフィックだあんなもん俺のパチモンやぞ目を覚ませ! と言わんばかりにとうとう本家本元がいらっしゃいました。砂漠の民に崇められていた魔神パズズはどう考えてもこちら。激烈つよいつよすぎる。
古都の聖龍
えっちょっあなた直に出てきて大丈夫なんですか……? 隠しキャラのつもりで仕込んでたらみんな割と普通に使ってた。壁役として攻撃を完全に吸収し、たまに気が向いたら死ぬほどつよいブレスを吐く。もう愛してる。