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Photo by
qnimaru
一日一笑 一日一生
病院というのは、私にとってコミュニケーションや人としてのあり方を深く考えさせられる場である…。
2年前に亡くなった義理の母を病院に連れて行ったときの出来事を思い出すのです。
杖をついて歩く義理の母を検査室へ案内する看護師、
先に歩いて行きカルテを検査室へ渡し、
「ゆっくり歩いていってください、カルテは渡しています。」
と言って持ち場に戻る看護師さん。
薬を渡す時に、
「ゆっくりご自分のペースでこちらまでお越しください。」
と言って薬を渡そうとする薬剤師さん。
言葉にどのような思いを込めるのかで、
受け止め方は変わる…。
自分の都合を優先するのか、
相手の立場に立つのか…。
病院って、”hospital ”
おもてなしは、”hospitality”
病院といえど、事業。
事業効率を追求しなければならない。
ある一定以上の規模になると、
効率重視になるのは、やむを得ない部分もある…。
そんなことを考えてしまう。
でもすがすがしいこともあった。
義理の母の検査を待合室で座っていると、
検査室から出てきた高齢の女性が、
「あの看護師さんは、優しいね~。」と、私の隣に座った。
腰も曲がり歩くのもやっとの状態なのに、
笑顔で私に話しかけてくる。
思わず、私は「大変ですね、帰りはタクシーですか?」と聞くと、
「しょうがないのよね、足がないから。」と笑顔で答える。
柔らかな笑顔から、自分の人生を生きる覚悟と力強さを感じた。
私は、そのわずかなやり取りを通じ、
「今自分にできることを精一杯頑張る。」そんな気持ちになった。
言葉にしなくても、笑顔、その人のあり方が人に影響を与える。
どんな状態になったとしても、人は無力ではない…。
言葉一つ、
笑顔一つで、
人に影響を与えることができるんだ。
一日一笑
一日一生
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