なりたい姿や願望(執着点)よりも、最初の動機(出発点)が大切…
例えば、「幸せを感じている人」が、その幸福感をまわりに広げたいとの想いからなんらかの事業をはじめるのと、とても「空虚な人」が満たされない気持ちを埋め合わせる為に事業をはじめるとでは、得るものが同じでも結果は大きく変わってくるのです。
もともと「幸せを感じている人」が事業を行う場合、その想いを実現するプロセスそのものも、すでに幸せなのです。そして、すでに幸せなので、結果や行動に執着がない。だから、結果が良くても悪くても大きな影響はありません。また、このような境地に立っているときは肩の力が抜けてリラックスしているからか力が発揮出来て、思った通りのことが実現しやすいのです。
しかし、「空虚な人」が事業を始めた場合、空虚であるがゆえに、その状況から逃げたいという強迫観念に駆られているのです。その場合、行動はパワフルでもどこかに切迫したものがあり、結果に対する強い執着が生まれます。そして、結果の良し悪しに大きな影響を受けるのです。失敗した時は落胆しますし、成功した時には満足しますが、その満足は多くの場合一時的なものになる場合が多いのです。
ここが大切な点なのですが、目標を達成しても間もなくまた「空虚」になり、その「空虚さ」を埋めるために新たな願望・目標が必要になり、さらにそのサイクルを繰り返す場合が多いのです。
多くの人が、程度の差こそあれ「自己否定」をしてしまっています。自己否定をしている人の内面は必然的に「空虚」です。ですから、その裏返しとして「出世したいとか、成功したい」「人が羨むような働き方をしたい」などという願望を持つのです。
この場合の願望実現の旅の出発点は「空虚」で、それが「動機」になってしまっているので、結局最後は、「空虚」さを引き寄せてしまうのです。
私たちが幸せになるためには何が重要なのか?
それは「出発点の質」、つまり「動機の質」を変えること。
動機レベルで「幸せ」、「豊かさ」からスタート、行動を開始する。
そのために必要なのが、自分の価値観・信念なのです。
自分が何を大切にして、今ある幸せは何なのか?
その幸せを少しでも大きくする、持続させるためにどうしたいのか?
最初の動機(出発点)こそが、行動の結果の質を決める。
なりたい姿や願望(執着点)よりも、最初の動機(出発点)が大切…。
人生で最も大切なこと、それは 笑顔で心穏やかに生きること。これだけで、私たちは、人として価値がある。これだけで、私たちは、まわりの人に貢献でき、まわりの人を幸せにできる。