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#01 21世紀型スキル|知識基盤社会にふさわしい教育とは?

写真:CISCO 2010

まとめ:21世紀型スキルの定義

  • 知識基盤社会で成功するために必要な能力やスキルのこと

  • 単なる知識の習得だけでなく、それを活用する力が重視される

主な構成要素

  • コア教科の知識と理解1

  • 学習・イノベーション能力(創造力、批判的思考力、コミュニケーション力、協調性など)

  • 情報・メディア・テクノロジー活用能力

  • 生活・キャリア能力(柔軟性、主体性、社会・文化的スキルなど)

国際的な取り組み

  • OECD「キー・コンピテンシー」の提唱

  • アメリカの「21世紀スキル協同事業(P21)」による枠組み策定

  • EUや各国での教育課程改革の動き

日本が目指す21世紀にふさわしい学びとは?

21世紀の情報社会では、「こと(知識)創り」を重視する教育への転換が求められる。知識の創出(こと創り)は、工業社会で重視されてきた「ものづくり」を否定するものではなく、より良い「ものづくり」をイノベートするための基盤である。21世紀の知識基盤社会で求められる能力(21世紀型スキル)としては、情報創造力(こと創り)のほかに、批判的思考力、問題解決力、コミュニケーション力、プロジェクト力、ICT活用力等がある。このような21世紀型スキルは、これまでの「ものづくり」対応型の教育では身につかない。「もの(物)」はまねて造ってもそれなりの価値があるが、「こと(知識)」はまねてつくっても価値は生じない。知識基盤社会は、新しく知識を創出し続けることに大きな意味を持つ社会である。工業社会型(「ものづくり」重視型)教育から知識創出型(「こと創り」重視型)教育へパラダイムシフトし、21世紀型スキルの育成を目標とする学校教育の実現-教育課程、教育環境、教員養成、支援体制等の見直し-が緊急の課題である

文部科学省 平成22年

文部科学省の見解は、現代社会の急速な変化とグローバル化に対応するために必要な能力の育成を重視しています。これらのスキルには、創造力、イノベーション力、批判的思考力、問題解決力、コミュニケーション力、コラボレーション力などが含まれます。これらのスキルを「基礎力」「思考力」「実践力」の3つのカテゴリーに分類しており、それぞれのスキルが相互に関連しながら、個人の能力を総合的に高めることを目指しています。


歴史的背景と展開

「21世紀型スキル」という用語には、批判的思考、問題解決、コラボレーション、デジタル リテラシー、創造性などの幅広い能力が含まれます。 これらのスキルの必要性は、工業経済から知識・サービス経済への世界的な移行によって生じ、複雑な問題解決と適応性に熟達した労働力を必要とすることから生まれました。 この動向は 20 世紀後半、特にテクノロジーの進歩により職場が劇的に変わり始めた 1980 年代に台頭しました。 この時期には、新たな経済需要に合わせて教育目標を再定義することを目的として、各国の政府によって重要な報告書や取り組みが開始されました。 例えば、米国国家教育優秀委員会による1983年の報告書「危機に瀕する国家」では、高次の思考スキルとテクノロジー熟練度を強調した「学習社会」に向けた教育改革の必要性が強調されました。


P21パートナーとATC21Sプロジェクト

21世紀型スキルを分類および定義するために、さまざまなフレームワークが開発されています。その 1 つは、全ての子どもが21世紀に相応しい教育を受けられるようにと、CISCO、マイクロソフト、インテル、アメリカ教育省からなる、「21 世紀スキルのためのパートナーシップ (P21) 」です。これは、これらのスキルを、学習とイノベーションのスキル、デジタル リテラシーのスキル、キャリアとライフ スキルの 3 つの広い分野に分類しています。
※P21(Partnership for 21st Century Skills)は、2002年に設立された非営利団体


同様に、Cisco、Intel、Microsoft などの大手企業が支援する 21 世紀スキルの評価と指導 (ATC21S) プロジェクトは、教育システムにおけるこれらのスキルの理解と導入を進める上で極めて重要です。
※ATC21s:Assessment and Teaching of Twenty-First Century Skills Project

Springer 2017 下記のリンクから

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