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コミュニケーション大事。

深堀して聞いていくことの大切さを感じたこの日のこと。

息子が避難訓練で感じたこと

ある日、作文が課題として出された。
幾つかテーマが出されていた。

何を題材にするのか尋ねると、
学校で地震に対しての           
避難訓練があったことを作文にすると言った。

『へ〜。地震に対して、
何か思うところがあったの?』
「うん。いろいろ。」

『何が気になったの?』                       「怖いと思った」

『何で怖いと思ったの?』
「みんな一斉に動いて、
ついて行くのがやっとだった」

そう。
うちの子はペルテス病で装具をつけている。

装具をつけての避難訓練は、
健常の子と違って大変だったろうと想像した。

その避難訓練がある前日、     
装具がある事で机の下に隠れるのは
難しいだろうというのは想像した。

隠れることが出来ない
うちの子の頭を守る代替手段は
ヘルメットだ!と思って、
当日はヘルメットを持たせた。

当初うちの子は、
ヘルメットも何に使うのか
理解してはいなかったが、
実際訓練を受けてみると、
装具がある事でみんなと同じようには
行動が出来ないんだと理解したようだった。
訓練が終わった後には、
「ママ、ヘルメット必要だったよ」と、
感じたことを伝えてくれた。
私も、
その他の大変さは想像する事が
出来ていなかったことに気づいて、
その他の大変さを改めて聞いてみた。

『その他に、大変だなと思ったことはあった?』

「手すりがない階段を使って行ったから
怖かった」

(ん?普段は階段を使わなくても
外に行けるルートを通ってるはずなんだが…)

中学入学前に行われた環境調査

うちの子が中学校に入学する前、
病院から退院するタイミングで、
これから入学する学校での環境調査が行われた。

入院していた病院の理学療法士、
入院中通っていた支援学校のコーディネーター、
今回入学した中学校の支援学級の
コーディネーター、
学校長、地域の教育委員会職員2人、
錚々たるメンバーが
うちの子の為に動いてくださった。

全く初めての学校生活に、  
ぽ〜んと投げ出される訳ではないということが、
とてもありがたかった。

子どもと一緒に学校内を歩き、
教室の場所、移動教室までの導線、
手すりがある所ないところ、   
段差が激しいところ、  
スロープがある所ないところ、 
いろいろ確認した。

その上で、
うちの子が安全に移動出来るように
検討して下さることとなって、
今回入学したのである。

環境調査の時に感心したこと

支援学校のコーディネーターが、
「ハード面を整えるのは金銭面でも

ハードルが高いと思いますが、
せめて災害が起きた時の事を考えて、 
避難する経路だけでも手すり設置を
お願いします。」と。       
専門職ならではの細部に渡る視点。
素晴らしい。

状況にかかわらず現れる特性

こうやって、
うちの子の為にたくさんの機関の担当の方に
動いてもらっている最中でも、   
うちの子は特性からウロウロ。

入学前の環境調査当時は
初めてのバリアだらけの場所にも関わらず、
「危ないよ〜」の言葉にも聞く耳持たず
どんどん動いて勝手に行動してしまう。

数ヶ月たっただけだけど、 
慣れた環境と配慮して下さる
学校の先生方のおかげで、    
「避難訓練」といういつもと違う場面で、
大きな気づきを子どもに与えてくれている。

入学前にした環境調査の結果、   
支援学級も交流学級の教室も、
校舎の1階に配置して頂いた。
生徒通用門から教室までは段差も多い為、 
うちの子は段差が少ない校門から教室まで 
移動するルートにしてくださった。
移動教室の際は、
短距離で手すりがあるルートにして下さった。

なのに、
「手すりがない階段を使って行ったから
怖かった」と息子。

詳しく聞いていった結果

短時間で避難先のグランドに行く為には、
手すりがない階段を使う必要が
あったようだった。

そっかぁー。

でもでも、           
実際に避難するとき、
今の教室では無いかもしれない。

学年が変わったとき、      
移動教室で授業を受けてる時、   
トイレに行ってる時、      
災害はいつ起こるか分からない。

これは深い。考えさせられるなぁ。

気づいた事は、
共有しないとみんなは分からない。

だから、コミュニケーション大事。

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