乳がん/すき(後編)
2024年10月24日(木) 夜
活版印刷でキャーキャーはしゃいだあと、
ここで何度か書いてきた私が乳がんの精密検査を受けるきっかけをくれた男性に会うことが叶った。
昨年彼のお誕生日をお祝いして以来1年ぶり。その間のやりとりはほぼない。お誕生日にわたしがメッセージを送ったことがきっかけで誘いが届き約束をした。そもそも人と夜集合して飲みに行くなんてどれだけぶりか。
彼は相変わらずアクティブで大きくて以前感じたような居心地よい空間がすぐに戻って、私は好きな気持ちが溢れ出ないように気を付けた。
彼は昨年話してくれた1年の目標をやり遂げさらに進化させていた。さすが!
一通り彼の話を聞き、私の1年間を話すターンになった。少しだけ身構えたけれど丁寧に話した。彼はこの話をしていい人。
隠し事ではないけれど…ドキドキ。
そして最後にこの1年ずっと思っていた
彼への感謝を伝えた
ずっと精密検査に行けなかった私を検査に導いてくれたこと。それにより初期で切除でき半年でこんなに元気に戻れたこと。
もしそのきっかけがなければ私はきっと精密検査にいけないまま今年の健康診断で渋々同じ道を歩んでいただろうこと。今年であれば病理診断結果はおそらくもう一段悪い方向に進んでいた可能性もあり、そうなると治療は確実にタモちんだけでは済まない可能性もあったと思うこと。
本当にどうもありがとう。
私はこの1年あなたに感謝していたよ。
ポロっとこぼれ落ちそうになった涙はギリギリで押さえた、だいじょうぶ。
もちろん彼はそんなつもりは全くない。だけど真剣に聞いて受け止めてくれた。少し重かったかな。彼の目にも涙が浮かんでいたように見えたのは私の思い違いかもしれない。
今回も3時間があっという間だった
彼マジック!
たまたま打診をした私にとって少しだけ大切な日でもあったこの日に、好きな人と再び会え、何より直接お礼を伝えられたことがとても嬉しかった。
終電に近い帰りの電車はもう眠くて眠くて… おめめスイッチがすぐに切れた
次の約束はない
だけどご縁はこうしてつながっている
また会いたいな
この日の朝
活版印刷で作った素敵な記念レターには
したためないけれど…
すき