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栄養循環とすてない暮らしの研究所、LFCコンポストのオフィス


理想をカタチにするLFCコンポストのオフィス


福岡県東区の閑静な住宅街の中に、日当たりのいい庭と大きなベランダがある、築50年の2階建ての一軒家。ここが、トートバック型のLFCコンポストを販売するローカルフードサイクリング株式会社のオフィスです。

この場所にオフィスを移転したのが、2021年夏のこと。以来、ここですてない暮らしや栄養循環の実践をつづけています。

オフィスの全景
駅からまっすぐ伸びた道沿いにオフィスがあります

オフィス用品も循環で


オフィスの備品は、誰かの家で使われなくなっていたもの。オフィス移転にあたり、必要なものをWishリストにまとめ、「あなたの「いらない」を、わたしたちの「大切なもの」として使わせていただけませんか」とSNSを通じて呼びかけました。

呼びかけに応じて、机や椅子、冷蔵庫、食器棚、たくさんの食器、カーテン、工具など、250点以上のものが集まりました。
さまざまな家からここに集まってきたものが不思議と調和していて、オフィスにいると深い安心感を覚えます。

お譲りいただいた机と椅子。PC作業、ミーティングのほかランチにも大活躍
たくさんの場所から集まった食器
グラスや食器はオフィスで毎日作られるランチで使われています。

オフィスガーデンはまるで秘密基地


オフィスの南と西にある庭は、耕してオフィスガーデンとして整えてきました。LFCコンポストのほかにも、設置型のコンポストや落ち葉や枝を入れる木枠のコンポストが置かれ、オフィスでも休みなく堆肥づくりが行なわれています。

「こんな風にしたい!」アイデアをまとめたオフィスの見取り図
玄関横では、毎日のランチ作りで出る生ごみを堆肥化
データ収集も楽しく行うのがポイント

できた堆肥はオフィスガーデンで活用し、ハーブや季節の野菜を育てています。季節ごとの野菜を育てるウネ、ハーブのスパイラルガーデン、一つの種から育った枇杷の木、グリーンスムージー用の葉物野菜を育てるプランター。のびのびと緑が繁る庭は、あちこちに日陰ができていて、蝶や鳥、とかげなど小さな生き物が集まってきます。

玄関前にある西側のガーデン。手前にレイズドベッド、奥にウネがあり、季節の野菜が育つ
収穫してすぐランチやスムージーに使われます


このガーデンは実験と学びの場所。
レイズドベッド、緑のカーテン、雨水タンクなどすみずみまで循環生活の工夫が凝らされているだけでなく、良いアイデアはすぐに実行されて、日々進化を続けるクリエイティブな場所です。

レイズドベッドにはニワトリの絵が描かれています
果樹も育ちます
雨水ネットの下にはミントが広がる
小鳥のための休憩所
代表たいらがDIYした靴の収納。必要なものは自ら作ります

ベランダではプランター栽培


ベランダはルーフトップガーデンと名付け、プランターで野菜を育てています。

LFCコンポストのユーザーさんは都会に暮らす方が多く、堆肥の活用先がベランダに限られるケースも少なくありません。オフィスでもプランターを使って様々な野菜を実際に育て、得られたノウハウをユーザーさん向けの講座としてまとめ、還元しています。

数十種類の植物をプランターで育てるベランダのガーデン
看板犬のムギくんも手伝ってくれます

楽しみながら循環するランチ


オフィスガーデンやプランターで育った野菜やハーブは、毎日のランチに使います。

オフィスガーデンで採れた野菜

忙しく働いていると食べることが疎かになってしまうことがありますが、ローカルフードサイクリング社では働く人が健康であるように、会社で最も忙しい代表のたいらが自ら参加するカルチャーデザイン部が主導して、ランチを作っています。

動物性のものは使わず、野菜、きのこ、豆や海藻だけ。味付けや調理方法、盛り付けにも工夫が凝らされたカラフルなランチはオフィスの楽しみの一つです。もちろん、調理で出た生ごみはコンポストに投入され、あらたな循環のサイクルが始まっていきます。

毎日のランチの様子はInstagramで発信しています

オフィスそのものが、半径2kmの栄養循環(ローカルフードサイクリング)も研究所。オフィスでの様々な取り組みや、ここから地域に広がりはじめた活動のことも紹介していきます。


▽ LFCコンポストをはじめる

Text:Naomi Ogawa
Edit:Local Food Cycling


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