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営業の存在を大きく変える。Web商談を、顧客はこう見てる。

リモートワークの社会になって、約2ヶ月。
20件ほど顧客側に立ち、Webでの商談を経験する中で、営業にとっての大きな変化の波を感じ、言葉として残しておきたいと感じ、はじめてnoteを書きます。

今回は、顧客の目線を書きます。
その上で、次回以降、Web商談対策の私なりのレシピを書きたいと思っています。

顧客目線でWeb商談を受けると判断した理由

ベルフェイスも導入していたので、Web商談自体は、特段違和感はなかったのですが、あくまで一連の流れの中の一部がWeb商談だっただけ。全行程ではない。

「これはまずい。Web商談でお客さんはどんなふうに思うんだろう…」

IBMにコンサルタントとして短い期間でしたが働いたときに、顧客側の立場になった瞬間に見える世界がひっくり返りました。

・営業が話すスクリプトの難解さ
・傍若無人にさえ見える営業の振る舞い
・買い手側の感情、ニーズ

違和感だらけでした。
ただ、それを知ることは圧倒的な成長に繋がりました。

Web商談への変化もまず、顧客目線を知ること。

その上で、どう対策を打つのか。
これがまず大事なTipsとなります。後ほど改めて触れます。

Web商談するの今だけではないの?

コロナ状況下で下手な予測はすべきではありませんが

・ワクチン完成し、完全に処方されるまでは何年もかかる(らしい)
・顧客はリスク回避のため、様子が見えきるまで来社を拒む
・Web商談の手練が生まれ、顧客自らWeb商談の依頼をする
・働き方改革推進で、直接会う拘束時間に着目される

以上の可能性から、営業がこれまで生業としてきた顧客と直接会って対話するスタイルは封じられ、Web商談に大きく切り替わると思っています。

更に言えば、Web商談のスキルを得ることで手に入れるものは、新たなる営業へのアップデートとなるとも思っています。

そのため、全方位的にWeb商談の対策を徹底的に打つ必要があると思っています。

顧客目線を知ることが何より大事


様々なWeb商談のTipsはたくさん流れ、どれも素晴らしい内容です。
例えば、私の前職同僚の野村さん。

多くの経験と、様々な目線、具体的な顧客の声、景色を持っているからこそ、生み出せるし、それを実践できるわけです。

Tipsだけを追っかけても、顧客側がどう感じるかを想像していないと、単なる無用の長物になります。

なので、まず大事なのは、顧客目線を知ることから、始めるのが基本動作として大事です。

顧客はWeb商談に対してどう感じているのか

本題に入ります。
顧客はこう感じています。私が感じたことを列挙します。

①「そもそもWeb商談経験がないからよくわからないよ」
②「いきなり説明はじめたぞ…」
③「要は何なんのよ」
④「いつまで話すんだろ」
⑤「えっ今何言った?」
⑥「どこ話してるんだろ、疲れるなぁ」
⑦「いきなり質問してきたけど、とりあえず相槌打っておこう」
⑧「どうですか?って何よ。」

ざっと解説していきます。

①「そもそもWeb商談経験がないからよくわからないよ」

顧客は何度もWeb商談を受けていません。なので、そもそもベルフェイスや、Zoomを使うことさえ慣れていないんです。その時点で、面倒な気持ち爆発。かつスタートしたあと、異常に疲れるプロセスがスタート…。

Web商談の対処の仕方を知れたら良かったなぁ

②「いきなり説明はじめたぞ…」

何がはじまるのか、どこに向かってるのか…。よし、この訪問で、お客様を魅了するぞ!と思っているのは営業だけ。アポイントを取った日から1日でも離れていれば、もはや記憶ゼロ。Web商談は、話し手と聞き手がくっきり分かれます。テレビと視聴者みたいなものなので、話し手がリードしないと聞き手は、耳を塞ぎます。

どういう場か教えてほしいなぁ

③「要は何なんのよ」

営業は色々話されます。少しでも相手に届けるために。でも、最初から最後まで集中して聞くなんて無理です。特に今は皆さん自宅。お子さんのことが気になって仕方ないかも知れない。テレビみたくフリップが出るイメージが欲しくなります。

シンプルに一言でまとめて話してほしいなぁ。

④「いつまで話すんだろ」

訪問の場合、顧客とその場を一緒に作る共創の関係ができあがるので、1時間抑えていれば、特に異論も出ません(人にもよりますが)。しかし、Web商談の場合は、時間がとても気になります。テレビと視聴者の関係で考えると、1時間に4回ほどCM入りますからね。あのCMがあるから見ていられる。相手の集中は持ちません。

時間どのくらいか教えてほしいなぁ。

⑤「えっ今何言った?」

専門用語を言われたり、自社の用語を使われたりしても、相手には伝わらないことはよくあります。営業の基本ですね。分かりやすく話す。これを普段から徹底できておらず、自社の言葉が誰でも伝わると思って話していると、Web商談ではより一層伝わりません。今まで伝わっていたのは、共創の関係があったから。わからなかった単語が気になって、話し続けられている言葉は全く聞こえません

わかりやすく話してほしいなぁ。

⑥「どこ話してるんだろ」

疲れるなぁWeb商談は、静止画と大量の音声が襲いかかってきます。五感がぶち壊されるような感覚で、とてつもない疲労感です。営業は相手の目線など様々な動きを見て、話の長短、抑揚、ジェスチャーを巧みに使います。しかし、Web商談は、目線が合わない。これまで培ってきた感覚は壊されます。過去の経験が仇となり、より伝えようと色々話し、資料と言葉は離れていきます。そうなると、もうもはや聞き手は限界です。

⇒話すにしても、どこ話してるのか教えてほしいなぁ。

⑦「質問してきたな、とりあえず相槌打っておこ」


営業はヒアリングが命…です。顧客の課題を解決する、顧客の本当のニーズを掴み、理想と現実のギャップを作り、売り込むために必須です。ただし、Web商談は共創の場にはすぐなりません。ヒアリングがすぐできる状況を営業が作れるのは、同じ場所にいて、その人の雰囲気、手元にあるツールたち、最初の名刺交換、挨拶などなどがお互いの心の壁を取り払っているから、できているアクションです。そのため、しっかりと一定の合意と、興味が湧いていることが確認できてはじめて、ヒアリングに応じてくれるくらいに思って構成するのがいいでしょう。

まずは、何ができるのか、教えてほしいなぁ。

⑧「どうですか?って何よ。」

一通り説明されて、そのあとどうでしたか?と問われても、何も反応できません。ある意味、一方通行。訪問の場でも同じではありますが、より顧客側が思考停止しやすいのがWeb商談。どうですか?と問われても、「ありがとうございます。良くわかりました。検討して連絡します…」で終わります。なので、営業側がリードしていく必要があります。共創の場ではないから。どう評価するべきか、次の進め方は、などなどを顧客に見せていく、伝えていくことがとても大事です。

頭動いていないから、もっとリードしてよ。

顧客の違和感をいかに削ぎ落とせるか

上記に書いた顧客側の感覚。どなたでも、感覚として納得できるものではないでしょうか。

Web商談じゃなくても、Web会議でも同じことが言えるんです。Web会議の場合、仕切る人(たち)がどうあれるかが勝負。
Web商談も同様です。

顧客側が感じる違和感は山のようにあります。違和感の数が多ければ多いほど、疲れるし、前に進めようという意志も作れません。

いかにして、顧客の違和感を削ぎ落とすかが、Web商談アップデートするための大事な作業です。

あらゆる要素をテコ入れすることが必要だと思っています。

それが同時に、これまで営業社会で揉まれてきた我々が自然と持ち合わせてしまっていて取り外せていないバイアスを壊して、よりレベルの高い仕事を為せるようになり、営業の存在を大きく変えることに繋がると思っています。

顧客目線で考えて、より良い商談体験を作り出したいですね。

次回予告:Web商談のレシピ

今回、顧客側の目線で書きました。
次回は、その顧客に向けてどういう対策ができるかを考えてみたいと思います。

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