Web商談のレシピvol.1
今回は、Web商談のレシピと題して、Web商談をより良くするためのポイント、思考の動かし方を書いていってみようと思います。
やり方は無限にあり、答えも無限にあるので、特段断定はするつもりはありません。あくまで考察として、参考になればいいなと思います。
前回の振り返り
前回は、Web商談を顧客目線で見たときに、どう感じられていそうかを書きました。
結論として、
Web商談は、
・共創の関係は作りにくい(テレビと視聴者のような関係になる)
・顧客の違和感をいかに削ぎ落とすかが大事
となっているかと思います。
そういったポイントを抑えた上で、どんなWeb商談が良いか。
そのレシピを以下に書いていきます。
Web商談のレシピを書くといっても…。、これがやり方だ!と唱えるつもりはありません。
なぜか…。
業界構造、商材、価格帯、スキルセットなどなどによって、商談のあり方の条件は大きく変わります。同じやり方が通用するわけはなく、奥底に流れる常識も全く違うからです。
なので、あくまで参考情報として捉えてください。
■Web商談のレシピ
1.「共創の関係が作れない」ことを前提に頭を動かす
こんなことを書くと、いやいや、共創の関係は作れるよ…と思う人が30%はいると思います。
私も、他の人から言われたら、そう反応したと思います。
共創の関係は、Web商談でも作れます。間違いなく。
ただし、共創関係ができることを前提にコトに当たるには、あまりにも環境の差がありすぎます。
■ Web商談の環境の差はこんなある
・目線が合わない
・相手がどこを見ているのかわからない
・相手の息遣いが聞こえない
・場所が違う。そこがその人にどういう影響を与えているかわからない
・資料を指差せない
・複数人いた場合、関係性見えない、なんにも見えない etc
など、あげたらきりがないほど差があります。
そうです、五感が一切使えないんです。
過去積み重ねてきた経験の多くを封鎖されるんです。
とてつもなくしんどい。
でも、気づいたんです。共創関係が存在していることを前提に私はやりとりしていて、曖昧な話でも、なんとなく返してくれる。日本人同士の阿吽の呼吸に救われてきたんだと…。
Web商談では、その甘えは許されません。
より明確にYES/NOがハッキリします。テレビの視聴者の如く、つまらなくなれば、容赦なくチャンネルを変えられると思って準備するべきと考えています。
スタートから終わりまでの流れ、研ぎ切った言葉、資料のデザイン等々、接客業よろしく顧客体験を意識した作り込みをすることが重要となると思っています。
CEREBRIXの今井さんのTweetにも、ヒントがあるように思えます。
相手は、視聴者であると言う前提にたち、思考を動かす…。
まず、それが、Web商談を捉える重要な鍵となると思います。
2.バイアスなきフィードバックをもらう
頭を180度回転させ、共創関係は作れない前提で頭を動かします。その先に何をするか。商談の全行程における、顧客が感じるだろう違和感を全て洗い出すことをはじめます。
前回のnoteで書いた以下のような内容が、各社それぞれあられると思います。
①「そもそもWeb商談経験がないからよくわからないよ」
②「いきなり説明はじめたぞ…」
③「要は何なんのよ」
④「いつまで話すんだろ」
⑤「えっ今何言った?」
⑥「どこ話してるんだろ、疲れるなぁ」
⑦「いきなり質問してきたけど、とりあえず相槌打っておこう」
⑧「どうですか?って何よ。」
具体的に、
■ 抽出要素はこんなイメージで、あえて抽象的に依頼するのがコツ
「何が違和感か」「何が伝わらないか」「何が面白くないか」、「何が気持ちよくないか」etc
を一つづつ、具体的に洗い出す。
ただ、洗い出すのには、ひと手間必要です。
自省や社内のロープレなどで洗い出すことはもちろんのこと、バイアスのない、前提知識のない方からの素直なフィードバックをもらうことをお勧めします。
その中でも、オススメは、外部の人からの全力フィードバックです。
前回のnoteに書いた際は、20人の営業にご協力いただきましたが、毎回合意のもと、私から顧客目線でのフィードバックを大量にしたんです。
言葉を選ばずストレートに。
どの方も、同じ反応をいただきました。
「このような形で、フィードバックをしてもらえる機会がなかったから貴重だったし、正直全く気づかなかった。」
我々営業は、当然のことながら、顧客に向かう以上、自信をもって臨んでいるので、バイアスが強烈にかかってます。社内の人間同士も、バイアス祭りです。
なので、バイアスのない人からの強烈なフィードバックを用意すること。
絶対的に必要なアクションとなります。
ちなみに、そういうフィードバックをもらえる方を外部に持つことは、これに限らず、価値の高いものなので、是非チャレンジしてみてください。
次回予告:Web商談のレシピvol.2
「1500字超えたら、分割を検討しようと」note CXO深津さんのnoteに教えていただいたので、今回はここまでにしたいと思います。
これが、Web商談の解決策、レシピかよと思った人、いるかもしれません。
でも、答えは会社ごとに違うと思っています。
だからこそ、それぞれの会社で実状に向き合う。
丁寧に自社の実状に向き合ったそのプロセスなしに、世に流れるTipsを見て対処しても、根底のところで必ずうまくいきません。
向き合ったプロセスを持つと、改善サイクルの回す文化が自社に残ります。そのサイクルが重要だと思っています。
是非地道ですが、チャレンジしてみてください。
次回は、フィードバックをもらったあとに、どう対処していくかを考えたいと思います。
ちなみに、現状のままでいいと思っている人は、とてつもなく多いです。
言葉では改善すると言っていても、過去の成功体験を置き換えることは非常に難しいことです。
そのあたりも、次回、触れていきたいと思います。
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