✟就活体験供養✟ ~コミュニケーションが下手で民間全落ちした話~

民間企業40社以上(途中から数えてない)に落ち続け、10月末になんとか内定(民間ではない)をもらえた人間の就活体験供養の話です。精神的に辛い体験で後に引きづりそうなのでここに記して供養します。

自己紹介

  • 21卒

  • 文系

  • 都内の結構レベルの高い私立大学卒
    (学歴フィルターがあったとしても引っかからなそうなところです。)

  • 人とのコミュニケーションがちょっと苦手
    (人の話に興味が無かったり、会話での適当な返事ができない。黙ってしまう。あまりオブラートに包めない。必要以上に正直。社会常識に自分を合わせることが苦手)

「人とのコミュニケーションがちょっと苦手」を読めば社会不適合なのが分かりますが、私の場合はその社会不適合性が個性の範囲内で収まっています。日常生活で大きな支障を日々感じない程度です(多少の生きづらさは感じていました、が、障害とまではいかなそうです)。

私の志望業界など

第一志望は公務員や独立行政法人、研究開発機構、団体などの公的な機関でした。

この業界(?)を志望した積極的な理由は、同じ労力をかけるならより多くの人や社会全体に奉仕できる方が良い(に決まっているという独りよがりな思考)というものです。消極的な理由としては民間企業の雰囲気が性格に合わなそうというものと、「特別これをしたいんだ!」というパッションが無かったこと、転勤したくなかったということによるものです。

民間企業を候補に入れていなかった理由ですが、これは①私自身が競争が好きではないこと、②人々の消費欲を勝手に作り出し先導する現在の資本主義が好きではなかったことによるものです(後者については就活後に考えて判明しました)。

もちろん民間企業が悪であるとは考えていません。日々の生活が企業の商品やサービスで成り立っていることは承知済です。ただ、会社というものが存続するにあたって、「競争精神」というものは根底になくてはならないものであると思いますので、ここが私には合わないなと思いました(もうこの時点で性格が少しひねくれているかもしれません)。

ただ、こういった志望の人にはある問題が立ちはだかります。それは選考数が少ないことです。

まず公務員は試験日程的に受験できる数がかなり制限されることです。

次に、独立行政法人やその他団体の数が(民間企業に比べてかなり)少ないことです。また、存在する機関が毎年採用を行っているとは限りません。

なので保険が欲しい私は選択肢を増やすために民間を受けることになります。

私の就活記録

1~2年

何も考えていませんでした。正直自分の社会不適合性を鑑みて内定をもらえたり、社会で働けるとは思っていませんでした。

3年

夏に1企業ほどにインターンの応募をしました。この場で初めてエントリーシート(ES)に出合いました。当然定石の書き方などつゆ知らず、落ちます。

そもそも1企業にしか応募してない時点で就活していないに等しいです。

秋からは社会的風習や圧力を感じ取り企業説明会に足を運んだり、複数のインターンシップに応募したりし始めました(と言っても片手の指で収まるくらいです)。

この時に1社ほどインターンシップの選考でグループディスカッションがありました(この前に書類選考がありましたが、これを通過したことに進歩を感じます)。

名の知れた企業でしたので、呼ばれたのは恐らく優秀な方々なのでしょう。コミュニケーションが少し苦手な私はディスカッションで相手が何を考えているのか、なんて返せばいいのかわからずほとんど黙ってしまいました。しかも他の参加者は我先に発言しようと相手の様子を伺い合う空気でしたので私はどんどん隅に追いやられて行きました。

私は選考の出来がどうこうより、自分のコミュニケーションの苦手さにどうしようもない思いを抱きながらこの選考の帰路につきました。

4年

<4月~5月>

大手企業、出版社にエントリーしました。精密機器メーカーやIT、通信系がメインだったと思います。ほとんどの企業が書類選考落ちでしたが、ある名の知られた(と言っても超大手ではないですが)出版社の書類選考は通過しました。

律儀にESの「海外転勤は出来ますか?」という設問に「できません」などと答えたりしてたので落ちるのは当然です。

<6月>

初めての面接を経験しました。緊張していたこともあり、慌てふためいて思っていないことを口走ったりしました。またグループ面接は積極性もありませんでした。全て落ちますした。しかし、たまにでも面接に進むことができたのは進歩でしょう。

ある面接で「今日の面接を100点で表すと何点ですか?」という質問に70点と答えました。私は素直に答えたに過ぎなく、この質問の裏に自己肯定感の有無の判断があるとは思ってもいませんでした。裏を読むのが苦手です。

<7月>

就活が嫌になり遠のいていました。6~8月に地方自治体の試験を受けたりもしてました。

<8月>

親に心配され就活を再開しました(ありがたいことです)。それまではマイナビやリクナビを使用していたのですが、これだけでは無理だと思いリクルートの就活エージェンシーや逆求人サイトなども使用し始めました。

こうしたこともあり、応募企業数は増えました。ただし落ち続けました。

この辺の時期の企業説明会になると会場から漂う参加者の売れ残りの空気が強く感じられるようになります。

一方で8月から採用活動を始める法人・団体や、採用人数充足のために採用活動を再開する法人・団体も出てくるため、8月後半からはこちらの就職活動に重きを置き始めました。

<9月>

逆求人サイトからオファーを頂いた企業1社の選考を受けました。結果としては落ちてしまいましたが、私一人のために会社説明会や見学会を行ってくださりその対応の柔軟さや丁寧さに感銘を受けました。

この時期には裏で3法人/組合の選考が進んでいました。この時は安堵感よりも「この3つがダメだったら…」という強い危機感が圧倒的に勝っていました。

<10月>

2つの最終面接を無事通り抜け、残っていた1つの選考を辞退し就職活動は終了となりました。公務員は面接で落ちました。落ちたのは恐らく緊張して的外れなことを口走ったからでしょう。

命を取り戻した気持ちになりました。
こうして私は就職活動を終えることができました。
結果的に志望していた職種、業界から内定を得られたので後悔はありませんでしたが、正直酷く消耗しました。

私の就職活動の問題点

箇条書きでまとめてみます。

  • 面接で素直になり過ぎて建前を言えない

  • 面接で緊張して思ってもいないことを言ってしまう

  • 面接でついネガティブなことを言ってしまう

  • 面接で面接官の質問の意味を把握することが難しかった

  • Webテストの性格診断で素直に答え過ぎていた

いずれも後に振り返って気づいたことですが、やはりコミュニケーションの問題が大きいです。
当時は一つ一つのESや面接をこなすことに必死で客観的に自分の行いを把握することが難しかったようにも思います。

Webテストの性格診断で素直に答え過ぎていたというのは、もちろん本来素直に回答すべきものですが、素直に回答しすぎて「鬱になりやすくコミュニケーションが苦手」というリスクの高い結果を導き出してしまうということです(これがどの程度採用に影響していたかはわかりません)。

私と同じような人に助言を与えるとしたら

私と同じようにコミュニケーションに問題を抱えている人にとって、就職活動は簡単ではないかもしれません。だからこそ弱みを把握して対策することが大事だと思います。

<大学のキャリアサポート施設を活用する>

どの大学にも就職支援窓口はあるはずです。ここではES添削や面接指導を行っています。多くの学生を指導してきた職員が客観的に指導してくれるので、自分のダメなところを洗い出して、改善できることが期待できます。
恐らく私のような人はこのような場所に赴き相談すること自体が大きな負担にであると思います。しかし、ここで立ち止まってしまってはその後の就職活動で不運が続くだけです。友人や親、先生に引っ張ってもらってでも扉を叩きに行くのが吉でしょう。

<面接をする、面接に立ち会う>

今の職場でアルバイトの面接に立ち会わせてもらったことがあるのですが、そこで自分の行ってきた面接と応募者の面接を照らし合わせ、自分のダメだったところが浮き彫りになりました。
採用する側に立つと、採用する側の心理が分かり、どういった振る舞いや印象が良くて悪いのかがハッキリするかもしれません。
こういった機会があれば自分と照らし合わせてみることをお薦めします。

コミュニケーションが苦手というのは努力が足りないからなどではなく生まれ持った性質によるものです。そしてこれは治るものでもありませんし、治すものでもありません。悪いことでもありません。
しかし、そこにはどうしても社会とのズレが生じてきてしまいます。そして時にはそのズレを埋めなければいけない場面がでてきます。
そうした時に一人で対処しようとしてもいっぱいいっぱいになってしまいますので(苦手なことをするわけですから)、一人でなんとかしようとせず、キャリアサポート施設などを利用することが良いと思います。

内定先に受かった要因

これはたまたま上手くマッチングしたからとしか言いようがありません。
面接はそれまでと同じようにテンパってしまったのですが(正直落ちたと思いました)、面接官はそういった私の性質を理解したうえで私のより内面の部分を評価してくださったのでしょう。
また、面接では正直に質問に答えたので、実際に今働いていて大きな不和もありません。正直が評価されればそれに越したことはありません。

終わりに

今回私自身の悲惨な就職活動の供養としてこの記事を執筆したわけですが、この記事が同じような苦境にいる人に寄り添うもの、苦境にいる人が再考するきっかけになれば幸いです。

本人の特性上、就職活動が苦手な人は少なくありません。実際に私の周りにももう一年トライする人、何年やってもうまくいかない人がいます。自分に自信がなくなり精神が蝕まれていくことも珍しくありません。
しかしそれはその人たち自身が悪いわけではありません(社会から見れば悪く映るかもしれませんが)。
そういった人たちにとって社会が生きやすい場所になることを願います。

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