オリンピック前に残念なニュース
もうすぐパリオリンピックですね。
趣向を凝らした開会式が楽しみだな~などと思っていたら、ショックなニュースが…
19歳の宮田笙子選手の喫煙、飲酒の事実が発覚し、オリンピック代表を辞退することになったそうです。
喫煙、飲酒をおこなった動機は、オリンピック出場のストレスだそうです。
トップレベルのスポーツ選手にのしかかるストレスがどれほどのものなのか、凡人の私には想像できませんが、間違いなく私には耐えられないレベルのものでしょう。
しかも、たった19歳。法律上は成人ですが、まだまだ精神は子どもです。
幼い頃から体操が大好きで楽しくて、毎日たくさん練習してきたのでしょう。才能にも恵まれ、大会成績も伸びて、そうなると、だんだん周囲の期待も大きくなり、それにともなって、本人は期待にこたえないといけないとプレッシャーに耐えていたのでしょう。
これは私の推測ですが、いろんなストレスから逃れるすべとして、彼女は飲酒や喫煙に逃げたのではないかと思います。
ですが、20未満の飲酒も喫煙も日本では認められていませんし、さらに言うと、体が発達途中の子どもにアルコールもたばこも有害です。
一時的にストレスから逃れられても、飲酒も喫煙も違法であり、健康上問題があります。
メンタルのコントロールは飲酒や喫煙以外の方法でおこなわねばなりません。
日本は国をあげてアスリートの育成に力を入れ、ナショナルトレーニングセンター(現在は、味の素ナショナルトレーニングセンターに名称変更)を設立し、そこでは技術や体力の向上だけでなく、アスリートのメンタルコントロールも指導しているはずです。
ナショナルトレーニングセンター設立時にテレビで「海外の選手はメンタルのコントロールを非常に重視している。日本も本番で実力を発揮できるよう選手のメンタルを鍛えて、オリンピックのメダリストを増やす」みたいな内容で紹介されていたのを記憶しています。
金メダルを確実視されていたにも関わらず、メダルを逃した日本人選手はそれなりにいますので、これまでのスポ根ではなく、最新の科学的知見に基づいたメンタルコントロールを国が主導して取り入れるのはとてもよいことだとその時は感心したものです。
しかし、宮田選手にはナショナルトレーニングセンターのプログラムは有効ではなかったのでしょうか。監督やコーチがメンタルコントロールを軽視していたのでしょうか。そもそもプログラム自体が形骸化していたのでしょうか。
さらには、なんとナショナルトレーニングセンターのアスリートビレッジでの飲酒行為が確認されたそうです。
大変残念です。
ちなみに、彼女が在籍しているのは、順天堂大学スポーツ健康科学部です。
まさにスポーツを科学する学部です。
彼女は大学でアスリートのメンタルについて学んでいるはずですし、大学関係者は彼女にメンタル面でのサポートをする義務があるはずです。
この点についても非常に残念に思います。
順天堂大学は宮田選手を本気で応援していたのではなく、単なる広告塔に利用していただけではないのか、そんな疑念を抱いてしまいました。