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パニック発作とラベンダーの香り

ラベンダーの香りに救われている。
適応障害の話だ。

「絶対に病みそうにないよね」と言われてきたわたしは、激務の末に適応障害になった。ある日突然眩暈が止まらなくなり、たびたびパニック発作が起きるようになった。

パニック障害という名前がいけていないと思う。パニック発作の症状は、「パニック」と言われて連想されるものとは異なる。発作の症状は、考えが混乱するというよりも、心臓発作かと思うほどの動悸、眩暈、離人感、息苦しさだ。意識は明瞭であることが多い。

このパニック発作というのは、起きてしまったら治るまで耐えるしかない。
少しでも耐える時間を短くできないか、発作を早く治める方法はないかと色々試してみたが、これというものはなかった。

その代わりに、パニック発作の予兆の時点であれば予兆を収める方法を見つけた。
パニック発作の予兆とは、軽い眩暈、頭がふわふわして、なんとなく息苦しさを感じる程度の症状の段階のことだ。わたしの場合はこれらの症状を放置するとパニック発作が起こる。おそらく予兆は人によって違うのだと思う。

予兆を感じたときに、ラベンダーの香りを嗅ぐと予兆が収まることに気づいた。
ラベンダーの香りは安心作用や鎮静作用があることで知られている。パニック発作は、交感神経優位のいわば張り詰めた状態が続いたときに起こりやすいから、副交感神経を優位にさせるラベンダーの香りで相殺できるのかもしれない。

香りの威力はすごい。
通りすがりの人の香水の香りで、同じ香水をつけていた昔の恋人を急に鮮明に思い出したりすることもあるらしい。それだけ脳に与える力が大きいのだと思う。
わたしも香水ショップである香水の匂いを嗅いだ瞬間、猛烈に昔住んでいたアメリカの家を思い出した。たぶんアメリカで使っていた洗剤か何かの匂いと似ていたのだろう。

一瞬で記憶を呼び覚ますほどの力があるくらいだから、今起こっている緊張状態を緩和することも難しくないはずだ。

Amazonで買ったラベンダーオイルが手放せない。会社に行く時も出かける時も旅行に行く時もいつもカバンの中に入っている。

ちなみに、レモンバーベナの匂いもよいらしい。ラベンダーオイルを使い切ったら、次はレモンバーベナを試してみたい。

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