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「ディスカッション」の最適人数は何人?
筆者はレッスンの後半は霊感を招く質問についての話し合い、対話、ディスカッションの時間にしています。
レッスンは、この霊感を招く質問についてのディスカッションが本体であり、このためにレッスンがあるといっても決して言い過ぎではないと、筆者は考えています。
このディスカッションは、レッスンの種類や内容、形態、そして人数によって様々に変化します。とくに「人数」、何人でディスカッションをするかは、ディスカッションにおける非常に重要な要素です。
ということで、今回はこのディスカッションについて考えてみたいと思います。
レッスンでは「生徒全員」に発言の機会があるようにする!
ディスカッションをする場合、まず大事なポイントとなるのが「参加している生徒が何かしら発言する機会があるようにする」ことです。
せっかくレッスンに参加しいているのに、一言も発することなくレッスンが終わってしまうことほど生徒として虚しいことはありません。
その意味では、最初から最後まで終始、教師がしゃべり続ける「講義」のようなレッスンは、教会のレッスンとしては論外です。
他の記事、
でも繰り返し述べていますが、教会のレッスンの目的は霊界を招く質問について深く考え、それを分かち合うことで聖霊から個人の啓示を受けることだからです。
では、生徒にどのように発言してもらうか。
レッスンでは生徒は大きく以下の3種類の発言の機会があります。
①全体において「挙手した人」に意見を言ってもらう。
②全体において、教師が生徒を指して意見を言ってもらう。
③少人数のグループに分かれて、各グループで対話によって発言してもらう。
参加人数が数人~2,3人と少ない場合は、①か②で十分全員に何かしらの発言をしてもらうことが可能ですし、全体で対話しても皆発言する機会が持てると思います。
対して、人数が多い場合、たとえば10人以上、2~30人の神権会や扶助協会、日曜学校のレッスン、あるいは地方部、ステークの集会におけるレッスンになると100名近く、それ以上の人数で、レッスンをすることになります。
もちろん時間が限られていますので、一人ひとりの意見を聞く時間はありません。そうなると、意見を言えない生徒が全体の8割以上ということも珍しくありません(それがほとんどだと思います)。
そうした場合には①や②の方法は限定的に使い、レッスンの後半のディスカッションのパートでは③の「少人数のグループに分かれて」対話してもらうのがベターです。
少人数のグループであれば、少なくとも1回は発言できる時間を取ることができますし、対話をすることによってさらに話し合いが深まります。
その後、発表の時間をとって各グループに話し合って印象に残った意見や経験を分かち合ってもらうことによって、生徒全体に共有できます。
グループの人数は何人がいいのか
では、生徒の人数が多い時に少人数のグループに分けてディスカッションをしてもらう場合、1グループ何人でグループを組んでもらうのがいいのでしょうか。
そもそも生徒全員の発言の機会をつくるためにグループに分かれてもらうわけですから、あまり大人数ではグループに分かれる意味がありません。
筆者のこれまでのレッスン実施の経験から、少人数にグループ分けする際は最低3人、多くて5人、「3~5人のグループ」に分かれてもらうのがいいような感じです。
2人では逆に少なすぎて話し合いが続かなかったり盛り上がらなかったりして、上手くいかないことが多いように思います。
また5人を超えてしまうと、今度はディスカッションの時間内に発言できない人が出てきてしまうおそれがあります。
なので、特別な事情がない限りはグループ分けの人数は1グループ3~5人でやってみることをオススメします。
発言や発表に対してリアクションを取る!
レッスンで、挙手や指名で意見を言ってもらったり小グループのディスカッション後に発表してもらった際に、それに対して皆さんはどのようなコメントを返していますか。
これ、個人的にケッコー難しい問題だと感じています。
言ってもらった意見に対して教師が何の反応もせず「他に意見はありますか」とか「では次に行きたいと思います」とかって流してしまうと、すごく微妙な空気になります。これだと、意見を言った方は「何か変なこと言っちゃったかな、間違ったこといっちゃったかな」と不安になってしまいます。
なので、意見を言ってもらった際には、それがどんな意見でもとりあえず何らかのコメントを、教師は返すほうがいいと思います。「意見をありがとうございます」とお礼をするだけでも全然違います。
もし、お礼以外に何かコメントを返すなら、お礼に加えて筆者は以下のようなことをしています。
・言ってもらった意見を肯定、同意する(必要なら補足する)。
・同意し、関連する自分の意見や経験を短く付け加える(長くならないように)。
・その意見を深堀りする。
・(他に意見や発表が出ている場合)他の意見や発表と比較してコメントする
また教会での初めてのレッスン教師や教師に召されてまだ間もないという方の場合、レッスンを進行するだけで頭がいっぱいでコメントどころではない場合もあるかもしれません。
その際は、とりあえず意見や発表に対して「ありがとうございます」の一言だけ返すようにしましょう。または、「この意見、発表に関して何かコメントしたい方はいらっしゃいますか?」とお歴々に振っちゃってもいいと思います。
また、意見に逐一コメントしてもいいですし、一通りコメントが終わった後で「総評」という体でゆっくりまとめのコメントを言ってもいいと思います。
証する時に証が強まる
さて、今回の記事では、生徒一人ひとりがレッスンで、できるだけ発言できるようにするにはどうすればいいかについて考えてきました。
筆者は、これは見過ごされがちだけど、とても重要なことだと思っています。
なぜなら、証をする時に、証した人自身の証も強められるからです。
レッスンで発言する、対話する、発表する、これはすべてイエス・キリストの福音について証をする機会だと、個人的に感じています。
「良いレッスンは教師がなるべく話さないレッスン」と言われています。
ぜひ、生徒の皆さんの素晴らしい意見や経験、証を引き出し、分かち合ってもらうことによって互いに教化されて、神様からの恵みをいただきましょう!