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石丸市長と高島市長

先日、安芸高田市の石丸市長と、
芦屋市の高島市長のお二人のお話を聞きに行きました。

どちらも話題のお二人。
そのお二人がそろって登壇されるという貴重な講演会。

右端が芦屋市の高島市長
真ん中が安芸高田市の石丸市長
ちなみに、進行は前尼崎市長の稲村さん


感じたことはたくさんあるんだけど、
二人ともなぜ市長になったのかの理由がとても明確。

市長になりたいと思ったきっかけ

芦屋市の高島市長は、「教育」。
人を育てる一番の影響力があるのは「公教育」だと思ったそう。
教育に関心を持ち、日本中を回ったとか。
元気な地域と学校が元気な地域は同じだったそう。
大切な「教育」を担うのは、基礎自治体、
そこの長になり、教育に力をいれたいと。
それは、小さいときの経験からつながっていて、
いろんな人にチャンスをもらい、
認めてもらって育った経験が基本にあるようです。

個性を育てることで有名な灘中、灘高から、
ハーバード大学に進学し、卒業したという
輝かしい学歴を持った高島市長は、
周りに感謝しながら、おそらく、
とても恵まれた環境で育ってきたのでしょう。
彼の能力、才能もあったとは思いますが、
それを育んでくれた経験を、
社会に還元したいという熱意が伝わります。

一方で、安芸高田市の石丸市長が、
基礎自治体に目を向けるきっかけになったのは
広島県の国会議員、地方議員を巻き込んだ汚職事件だったそう。

情報開示を、政治に関する情報を公開することで、
田舎特有の、慣例に流され、
長老や地域の重鎮のような、
既得権益的に一部の人に判断を任せるのではなく、
自分で判断し、行動する人を増やしたいという
閉塞感のある地方を元気にしたい熱意が伝わってきました。

お二人のこの動機を知ると、
彼らが注目されている行動の理由がよくわかります。

高島市長は、教育から将来の町を担う人をつくろうとしているし、
石丸市長は、民度の高い判断ができるまちをつくろうとしている。

お二人の育ってきた環境を想像すると、
このような姿勢になっていることも納得です。
それぞれに、市長になりたいと思った理由がよく伝わりました。

育った背景の違い

私は石丸市長と同じく、田舎・地方で育ちました。
地方って、地元のルールや、慣習、祭りがあって、
ヤンキーや不良がいて、すさんだ家庭もあって、
決して都会的ではなく、
公立の高校、進学校の教室に入って初めて、
意識が高い人たちがいたことに気づきます。

そして勉強して、
都会の国立大学(石丸市長は京都大学、私は大阪大学)に進学し、
さらにすごく恵まれた都会の人々がいることを知り、
田舎じゃなくそっち側に行きたいと願ったとか、
石丸市長はそうなんじゃないかなと勝手に思います。

いやぁ、都会には、
お金持ちで美人で勉強もできる、スポーツもできる、
海外経験もあって、数カ国語しゃべれて、
持っているモノも高級で、
お父さんが社長か医者の人って、本当にいるのよ。
地方には決していなかった、まぶしい人たち。
高島市長なんか、確実にそっち側の人。

「ガチャ」と言われるこの環境、
あこがれるよね。
閉塞感ある地方に住む者として、
そっちいけるならいきたいよね。


石丸市長は、大手銀行で勤務しているときに地元の汚職を知り、
田舎特有の雰囲気を読むあの空気、
そういえばあれが本当にイヤだった!と気づき、
立候補したかなと勝手に思います。

都会には民度の高い、スマートな人たちがいて、
上品に、スマートに、知的に、民主的に進めてる。
なのに、地方は、地元は、まだこんなことやってる(怒り)!
と勝手に想像します。

私は、石丸市長のように大手銀行に就職して、
アメリカ駐在なんていう華々しい職歴はないけど、
海外旅行を経験して、
地元を、よそ者にもやさしい、いい町にしたいと、
市役所に就職しました。

地元の閉鎖的な雰囲気が嫌いだったから、
外国人を受け入れる海外のようなまちにしたいと、
生意気にも思ったわけです。

一方の芦屋の高島市長の経歴も理解できます。

灘中、灘高に進学した直接の友人はいませんが、
息子が灘校に進学した人の話を聞くと、
本当に素晴らしい、伸ばし合う環境だと思います。
一方で、私は関西の聡明な女子が集まる、
神戸女学院の中等部、高等部を経験した友人から、
突き抜けた、高い偏差値の都会の私立進学校の環境を
よく聞きました。

彼女たちが中等部、高等部で経験した話は、
たぶん、高島市長が灘校で経験したことと
似てるんじゃないかと思います。

勉強も課外活動も自主性が重んじられ、
刺激的な優秀な友人が周りにいて、
世界視野の高いレベルで導いてくれる、
全力で探究させてくれる、育つ環境。

そんな素晴らしい環境の中で育ててもらった感覚があれば、
劣等感ではなく、充実感で思い出せる、
高島市長のような人だったら、そうなるよね。

こういう環境でこどもたちを育てたいと、
こういう環境で育つこどもたちを増やしたいと、
そう思うよね。

とっても純粋なまなざしで、まっすぐな姿勢で、
目を輝かせてお話しされる高島市長。
きっとファンは多いだろうと思います。

石丸市長は、戦ってます。
力が入っています。
きっと、しんどいだろうなと思います。
大丈夫、計算してるから平気。
そう言いながらも、苦しそうに見えました。

彼ら二人の姿勢を見て、
私は市役所職員ですが、
どうやって市役所の中で行動するべきか、
どんな発言をすべきか、
帰りの電車の中で考えました。

51歳、まだまだ学びの途中です。


「市長」には、
自身の生き様と信念が一致する政治理念を
伝わるまで話して、行動して欲しいなと思います。

その点、このお二人は、
信念と行動が伝わってくる人だと思います。
すばらしい市長だと思います。


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