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市役所窓口改善 窓口向いてないって言うあなたが向いてます

この前、カフェに行ったときに、わらび餅を注文した息子。
お店の方が、
「冷たいわらび餅と温かいわらび餅、どちらになさいますか」
と聞かれました。
冷たいわらび餅しか知らなかったのですが、
迷うことなく答えた息子にも驚きました。
「温かい方で。」(断言)

運ばれてきた温かいわらび餅を食べて、
サムアップする息子。
「めっちゃうまい!」

わらび餅は冷たい方がおやつに向いていると思ってたけど、
温かい方がうまい、
温かい方がおやつに向いているのかも、しれないですね。

さて、本題。

市役所で職員どうしで話していると、
たまに気になる言葉があります。

「窓口、向いてない」

ん? む、向いてない?


「窓口、向いてないなんてこと言ったら、
市役所辞めます、って言ってるみたいよ」

と私が言うのですが、
たいていの方は開き直ったままです。

今、このnoteを読んでいる市役所の職員の皆さんはいかがですか?


市役所の仕事は、市民との対話、問い合わせ対応が基本。
そこで、「窓口、向いてない」と言うとは、どういう意味なんだろう。

あちこちで聞きませんか?

「じゃあ、何が向いてるの?」

とも聞くのですが、
たいてい笑って答えないことが多い。

う~ん、だから、人事異動で配慮して欲しい、
窓口業務から異動させて欲しい、
窓口業務がない部署にいさせて欲しい、という主旨なのなと思います。

市役所の仕事から「窓口」という、
市民からの問い合わせ対応が苦手とか、
向いてないとかであれば、
それってあなた、給料もらいすぎてない?

「窓口、向いてない」って簡単に言う人には、
本当にいらっとする。

「窓口業務、したくない」って言ってるのよね。
そう言ったって、
市役所の仕事から、問い合わせ対応は絶対になくならない。

「給料泥棒だから辞めたら?」とまでは言わないけど、
そんな気持ちにもなる。


じゃあね、窓口に向いてないって言ってもいいですよ、日本には言論、思想の自由がある。
そんなあなた、
誰かがやらなきゃいけない仕事、「窓口」業務の何がイヤなのか考えよう、と思うわけです。

なぜイヤなのか。
課題① 相手がなにを知りたいのか、どこまで知っているのかわからないこと
課題② 問い合わせ以外の仕事をやっているので、邪魔された気がすること
課題③
 相手の知りたいことの答えを自分もわからないことがあること

あと、
課題④ 固定電話に突然かかってくる電話をとるときは、
相手の姿や表情がまったく見えないこと。
気を緩めることができないこと。


そこで、常々、職員には言ってるんだけど、
課題④に対しては、
A④ ホームページでわかりやすく説明しておく

これしかないと思います。
もしくは、電話を廃止する。
ってそれはまだまだ早いかな。

まずは電話がかかってくることが少なくすることを目指しましょう。

いつかは、電話での質問をなくしましょう。
すぐ市役所に向けて受話器を上げてしまう習慣のある高齢者は別として、
これからの時代は、
わからないこと、知りたいことウェブサイトで検索することになります。

ホームページで知りたいことがわかれば、
まず、電話をかけてこられることも、
市役所にやってこられることも少なくなるでしょう。

次は、課題①なにを知りたいのか、
どこまで知っているのかわからないこと。

これは、総合案内のような、フロアマネージャーのような、
まずは何しに来たのかを聞き取って、
適切な窓口にご案内することが必要だと思います。

その場にいる職員に、
手当たり次第に質問されても、
答えられないどころか、
なぜ私ばかり質問されるの?みたいな被害者意識が起きます。
怖そうな人は話しかけられないし、
やさしそうな人ばかり質問されます。

そしたら職員は窓口の奥の方に隠れるようになり、
ついたて・パーテーションの奥に、
できる限り話しかけられないように、
あさっての方向を向いて、執務するようになります。
話しかけられても、1回は無視するくらいの心意気です。

そうじゃないと、話しかけられちゃうんです、私!みたいな。

市役所内の案内看板だけでは、
ましてや課の名前だけでは、
いったいどこに行って誰になんて質問すればいいのかわからないのが普通です。

寄り添って、お互いのストレスを減らすためには、

A① フロアマネージャーをおきましょう

だと、私は思います。

いらいらすることもあるでしょうから、
適度な交代制がいいと思います。


次の課題②は、目の前の業務から手が離せないときです。
別件の業務で集中してやっているのに、
質問されたり声を掛けられると、本当にイラっとします。
ちょっと待ってよ~と思うわけです。

これは人によって「忙しい」とか「集中したい」レベルが違うので
それこそ、毎日24時間「忙しいから話しかけないで!」
という態度の人もいるでしょう。
むしろ、そうやって仕事を減らそうと思う人もいるでしょう。

この解決方法はこれ!というのはないと思うのですが、
たとえば、
A② 問い合わせ対応を予約制にしましょう
もしくは、
番号札制にしましょう

こちらの区切りのいいときに、対応を始めるのです。

来訪者には少し待っていただく必要はありますが、
これは大事な、どうしても手を離せない仕事をしているとき、
優先順位の高い緊急性のあることをしているとき、
来られた方に少し待っていただくことはありえることです。

予約制にして、この時間には対応が始まる、と
覚悟して仕事を進めていれば、少しは軽減できると思います。

「申し訳ございません。順番に対応しておりますのでお待ちください」

待たせるのか!?
という方用に、予約制も準備すべきだと思います。

「正しいことをお伝えしなければならないことです。
たくさんの方がお問い合わせ中で、
順番にご案内しますので、お待ちください」

と説明するしかないと思います。

病院だって、予約したって1時間くらい平気で待たせるじゃないですか。

仕方ないよね、何か優先順位の高いことがあるんでしょう、
自分に適切な診察をして欲しいから、それまでは待ちます、
話しかける方が時間がかかりますしね、
っていう気持ちで待合に座るじゃないですか。

それでいいと思います。

最後は、課題③、自分がわからない質問をされたときです。

いくら担当とは言え、
あまり普段対応したことのない事務手続きの場合、
すぐにはご説明できないことがあります。

特に頻出するのは、4月の人事異動後とか
新しい制度が始まる4月、6月とかです。

市役所職員の数が減っているのに
市役所の仕事量が複雑多岐に増えていく現状、
これからはもっとあり得ることだと思います。

これについては
A③ 予約(訪問)のときにあらかじめ知りたいことを聞いておく

しか、もうないと思います。
もしくは、
病院の問診票みたいに、
あらかじめ何が知りたいのか、
何をしたいのか、聞いておかないと、対応できないです。

フロアマネージャーが要件をメモしておくのも、
口で担当者に伝えることもいいじゃないですか。
あらかじめ簡単でいいので整理しておくことが、
お互いにとっていいと思います。

こうなると、
オンライン市役所、
窓口フロアマネージャー、
窓口予約制又は番号札制
は導入すべきだと思います。


最後にこれを。

「窓口向いてない」と思うあなたこそ、
市役所の窓口業務の改善に向いています。


だから、窓口に異動して、
ぜひ窓口の改革に取り組んで欲しいと私は思います。

私は、みなさんに
「ことりさんは窓口でもなんでもできるやん」と言われるし、
鋼のコミュニケーションスキルを身につけた昭和生まれなので、
全然、今の窓口で大丈夫!私はいける!

窓口が向いてない皆さんが
窓口の改革を頑張ってくださーい。

私なら、「窓口向いてない」と言った人から、
窓口に異動してもらい、改革に頑張ってもらいます。

・・・パワハラかしら。

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