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柿澤勇人、ウエンツ瑛士、木南晴夏がユニットを結成!その名も「カキンツハルカ」 デビューライブを果たし「20代の頃を思い出すようですごく楽しかった」

11月6日、ビルボードライブ横浜にて『カキンツハルカ Billboard Live 2024』が開催された。
 
“カキンツハルカ”という言葉に聞き慣れない人が多いかと思うが、柿澤勇人(カキ)、ウエンツ瑛士(ンツ)、木南晴夏(ハルカ)という、ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』の共演から親交を深めた3人がユニットを組み、バンドセットで歌唱を披露するというスペシャルな催しだ。1部ライブ後のインタビューと合わせて当日の模様をお届けする。

本番前でもリラックスした様子

■経験豊富な3人が見せる堂々たるステージ

周囲の瀟洒な建物に負けず劣らず気品漂うビルボード横浜のステージ。テーブル席が並んだ会場は女性の姿が断然多いものの、男性客もちらほらと見かける。みな、思い思いのフードやドリンクを座席で味わい、ゆったりとした面持ちで開演を待っている。
 
そして定刻を迎え、5人のバンドメンバーが先に登場し、軽快な演奏を披露。するとどこからともなく3人が現れ「Old Friends」を会場を練り歩きながら木南、柿澤、ウエンツが軽快にフレーズを歌い上げる。
 
「本日はカキンツハルカBillbord Liveへようこそお越しくださいました!」
 
そんなウエンツの挨拶から本格的に幕を開けた後は、「“カキ”担当、柿澤勇人です」「“ンツ”担当、ウエンツ瑛士です」と、アイドルグループかのように自己紹介をはじめ、会場は笑いに包まれる。当初は「柿南瑛士(かきなみえいじ)」という、新人演歌歌手のような案もあったことがここで明かされていた。
 
MCも早々に、2曲目からはウエンツがソロで登場し、劇団四季の『美女と野獣』より「愛せぬならば」を披露。ミュージカル経験も豊富なウエンツということもあり、堂々と、しっとりと歌い上げた後に、「僕にとって思い出の曲。カッキー(柿澤)が選んでくれました」と選曲理由を語っていた。
 
そして3曲目は柿澤と木南によるデュエット曲で、こちらも劇団四季『ウィキッド』より「As Long As You're Mine」。同様にしっとりとした歌を、二人のハーモニーに乗せて会場に届ける。
 
ふたたびここでMCに入り、ウエンツが客席に向かって「劇団四季の〇〇の舞台見たことがある方?」などやり取りを交えつつ、柿澤・木南にも話を振る。テレビ、ライブ、舞台など様々なフィールドで活躍してきただけあり、縦横無尽・八面六臂の活躍だ。そんなウエンツは、カキンツハルカでライブを行う理由として「木南の歌の素晴らしさが世に届いていない」と、個人的な思いがあったことも明かしていた。

■WaTの曲に会場から悲鳴にも似た歓声

それぞれの歌唱力がより際立ったのは、MC後に披露されたスペシャルヒット曲メドレー。KinKi Kids「硝子の少年」を柿澤とウエンツが交互に歌ったあとは、中山美穂&WANDS「世界中の誰よりきっと」を柿澤と木南でお届け。プリンセス・プリンセス「Diamonds」では木南とウエンツの歌唱が光る。ここまで、90〜00年前半に青春時代を過ごしてきた人にとってはたまらない選曲だろう。そしてこのパートで最後に演奏されたのがWaT「僕のキモチ」。「キャー!」と黄色い歓声が上がるほど一番の盛り上がりを見せた瞬間で、ユニットのファンにとっては間違いなく特別な瞬間だったはずだ。
 
その後は、柿澤&ウエンツによるミュージカル不動の曲「闇が広がる」。ミュージカル『レ・ミゼラブル』より「On my own」。こちらは全英語詞で、さらに表現力が必要となる曲だが、木南がソロで見事に歌い上げた。ラストの「I love him…」の感情を全力で込め、訴えかけるような歌詞の部分では、会場から一切の音も聞こえないぐらい張り詰めた空気が流れた。
 
「Anything you can do I can do better」でふたたびミュージカル調の歌に戻り、ウエンツと木南が大サビの前にどれだけ声が長く出続けられるか対決(結果は木南の勝利)するなど、ふたたび明るい空間に戻った後は柿澤による『宇宙刑事ギャバン』。カラオケでの十八番であり、過去には半裸で歌うこともあったというが、格式高いステージのため今回はNG。後にウエンツも「ジャケットを脱ごうとしたらすぐに止めに入るつもりだった」と語っていた。
 
本編ラストは楽曲をアレンジした「Part of Your World」を歌い締めたのだが、時間が押していたこともあり「アンコールいきます!素敵な時間をありがとうございました」と、袖にはけることなくアンコール曲、絢香×コブクロ「WINDING ROAD」を披露。「次はグループ名が変わっていないようにします!」と最後までジョークを飛ばし、ステージを後にする3人。カキンツハルカの魅力があますことなく伝わるような濃密な1時間強だった。

■カキンツハルカインタビュー「次の『ギャバン』は東京ドームで」

――お客さんを招いてはじめてのライブだと思うんですが、1回目が終わってどんな感想を持ちましたか?
 
ウエンツ「まず、最初のライブでこうやってインタビューされてることが不思議です(笑)」
 
柿澤「楽しかったですね。最初飲み会で話していたことが、どんどん形になっていって、スタッフの皆さんには本当に感謝です」
 
ウエンツ「僕ら自身、ライブをやりたいとは言ったものの、どんな曲をやって、どんな形のステージになるかもわからなかったんですよ。この年齢になって、見えないものに走り出すっていうのは、20代の頃を思い出すようですごく楽しかったです」
 
――選曲はどうやって決めていったんですか。
 
柿澤「グループLINEで文字でやり取りしていても話がまとまらなかったので、ビデオ通話でお互いYouTubeを流し合いながら、あれをやりたい、これをやりたいとリクエストし合って……そんな感じだったよね。結果めっちゃ良い選曲になったんじゃないかなと思います」
 
――WaTの「僕のキモチ」はイントロで歓声が上がってましたよね。
 
柿澤「泣いている人もいたよね」
 
木南「やっぱり嬉しいんだろうね」
 
ウエンツ「あの曲は2人だからまた歌えたんですよね。当然1人では歌えないし、中途半端に歌うのも違うし……2人なら歌えるっていうのが僕自身にあった。それに応えてくれたのも嬉しかったですね」
 
――「木南の歌の素晴らしさが世に届いていない」というウエンツさんのコメントも印象的でした。
 
木南「私はミュージカル以外で人前で歌うっていうのが初めてで、この2人がいないと自分1人でライブやろうなんて絶対思いませんでした。今回はもう、2人におんぶにだっこで、『ちょっとお邪魔していいですか』みたいな感覚だったんですけど、すごい楽しくて」
 
ウエンツ「でも全然真ん中の立ち位置から動かなかったよね」
 
木南「(笑)」
 
――「一夜限りのステージ」とはリリースにも書いてありましたが、今後の展望はあるんでしょうか。
 
柿澤「一夜限りってもったいないですよね。せっかく沢山練習もしたからね(笑)」
 
ウエンツ「まずは『このユニット良いな』って思わせるっていうのがあったので、今回成功したら、またスケジュール調整の機会が見えてくるんじゃないですかね。とりあえず、次にカッキーが『ギャバン』を歌うのは東京ドーム以外にないと思ってます(笑)」

<サインの様子はこちら!>

<柿澤勇人マネージャー談>

大の仲良しのお二人とのライブ。
かなり楽しみにしていて、ドラマ撮影中ということもあり、なかなか時間が取れない中ではありましたが1人でこっそり特訓していました。
ボルテージも歌稽古、リハーサル、本番とぐんぐん上がっていきました。
そしてテンションMAXになってもギャバンで絶対脱がないように!Billboardですからね!!出禁ですよ!!!と毎度クギを刺していました。(笑)
その甲斐あってか2ステージとも脱がずに終演。バンドリハーサルでは脱いでしまっていたので密かに緊張していたのですが、大丈夫でした。良かったです。
武道館も東京ドームも脱げるみたいです!いざいざ、カキンツハルカ!!

<木南晴夏マネージャー談>

このライブの開催が決定してから、どんな曲を歌いたいか、歌ってほしいか、撮影の合間とかに話していました。「この曲ハモれるかな~」「カッキ―と歌いたいかも!」と準備段階からすごく楽しそうで...!曲が決まってからはずっと撮影への行き・帰りの車の中でも練習を欠かさずしていました。木南の新しい挑戦を届けられてうれしいです!またの機会をお楽しみに!
 
『カキンツハルカ Billboard Live 2024』
ビルボードライブ横浜
1stステージ 開場14:00 開演15:00 / 2ndステージ 開場17:00 開演18:00
 
メンバー: 
柿澤 勇人(Vo)
ウエンツ 瑛士(Vo)
木南 晴夏(Vo)
扇谷 研人(Band Master, Pf)
植田 浩二(Gt)
森田 晃平(Bs)
齋藤 たかし(Ds)
帆足 彩(Vn)
 
カキンツハルカとは…
ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』の共演から親交を深めた柿澤勇人、ウエンツ瑛士、木南晴夏が、飲み会の席で「この3人でライブしない?」と軽いノリで話していたところ、あれよあれよというまに本格始動。今回が「一夜限りのスペシャル・ステージ」ということで、この先の予定は「未定」ということだが、反響の大きさによってはふたたび出会える機会があるかもしれない……。
 
取材・文/東田俊介
写真/木南清香

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