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『BEASTARS』アニメ1期感想(今更…)

イマドキの小学生が大人達にオススメしてきたアニメ、『BEASTARS』!
(その子は原作を読んでいた!)

今更感たっぷりではあるが、
とりあえずTSUTAYAで1期レンタルして視聴してみた。
(配信で観ればいいじゃん…)
(Netflixで好評配信中だよ…)

小学生からオススメされたと宣った同僚は、見た目のケモナー成分にやや難色を示していたが、
私は(最近ふと思って年代別アニメを調べていたところ思い出したが)『モンタナ・ジョーンズ』をリアタイで観ていた世代であるので、あまり抵抗なく入ることができた。

さて、この『BEASTARS』という作品は
とにかく独特で歪な世界観。

「肉食動物は草食動物を食べる」という前提がありながら、それを禁じて、みんな仲良くしようね!という世界で生きるケモノ達の物語だ。

弱肉強食という自然の摂理を、お手々つないでゴールする同調圧力でねじ伏せようする。

そして、見事に失敗している。
というか、ねじ伏せるから歪になり、無理が生じているのだ。
結局、肉食獣は肉を欲しており、表向きは草食獣と笑顔で向き合いながら、裏では血肉を売買している。
そしてそれは大人社会では「暗黙のルール」みたいになっていた。

そんな世界で、肉食が草食(餌)に恋をするなんていうのは、有り得ないことだ。
主人公のレゴシ(ハイイロオオカミ)は、ドワーフウサギの女の子・ハルに恋(?)して、友人からは変態扱いされる始末。
本人も恋愛経験がないものだから、それが食欲なのか恋愛感情(性欲)なのかも判断つかない…

様々な矛盾を抱えながらも、オオカミとウサギは惹かれ合い、
しかしながら自然の掟は、2人が結ばれるにはあまりにも高い障壁となる…
そんな雰囲気の話。

自然界に「人間臭さ」という調味料を加えて煮込んだらこんなスープになりました、という感じの作品。
ちなみに人間は一切出てこない。(いや原作を読んでいないので不明だが…少なくともアニメ1期では)

だが、摂理に縛られ葛藤している彼らは、本当にどこまでも「人間」らしくて、その悩んでいるのを眺めながら、肯定したり否定したり…うぅぅ…! と、いい意味で反吐が出そうになるのだ!
(いい意味で反吐が出るってどういう…?)

本能のままに生きるな、理性を保て! というレゴシの姿勢も、

肉食獣の強さを羨みながら“誇り”と泥にまみれて生きるルイ先輩も、

自分の価値を心から信じていてマウント取りたがりなNTRられ彼女・ミズチも、

ライオンらしくない顔をした市長も、

気配り上手でオネェ言葉なクジャクのドームも…

みんな違って、みんないい。

それぞれが悩み、苦しみ、時に喜んで、浮ついて、突き落とされて、這いずって。

要するに、
結構ガチンコの青春モノなのだ。

・・・・・・

こう思って2期観たらガラッと空気変わってしまっていたらどうしよう…と、
続きが気になるけれど少し怖い、という気持ちで、1期のみで視聴をストップしてしまった。

同じ理由で、原作を読むのも二の足を踏んでいる。

原作を避けたい理由はもう一つあって…
アニメと原作を比較してしまうからだ。

原作を読むとどうしても
「原作の良さがアニメでは損なわれてしまった」
という論者めいた思考に陥ってしまう。

一例として、
この作品の3DCGアニメーションについて賛否あるようだ。
原作の作画の良さが…云々…と。

個人的には、人間キャラでないからこそ、このアニメーションはアタリだったよなぁ…と思う。
二足歩行なのに、仕草の随所に動物らしいところが表れていて、見飽きないのだ。
(私とて元来、3DCGアニメはあまり好みではなく、申し訳ないけどCGマジ勘弁!と思った作品も過去にはある…)

また、原作を知ると、脚本などについても、
あれこれ考えさせられてしまうことだろう。

そんなわけで、
せめて続きを観るなら、先にアニメで観たいなー、とは思っているところ。
(Netflixを契約するだけなんだよ…簡単なことなんだよ本来…)

・・・・・・

蛇足。

原作云々で思い出したが、
『鬼滅の刃』はアニメ1期が終わってから、
原作を大人買いして全て読んだ。
めちゃくちゃ泣きながら読んだ!

つまり、原作を読んだ後で、
劇場版や、現在2期を観ているのだが…

自分の欠点がこれほど幸いした試しもないと思うのだが…

放送中の話数あたりの内容を“ほぼ忘れてしまっている”ので、
めちゃくちゃ新鮮な気持ちで観ることができている!!

忘れっぽくてよかった…(笑)

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