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精神を安定させるハーブ
「ハーブの勉強始めた」って同年代の男子(オジサン)に言ったら、「え、脱法ハーブ?笑」だって。でもこれが正しいオヤジの反応かもしれない(笑)そんなオジサンたちが、ほらやっぱり!って言いそうな、神経に作用するハーブをご紹介。
キリストと時計
パッションフラワーって冒頭の写真がその姿なんですが、かなりインパクトありますよね。毒々しいというか。日本ではあまり見かけませんが、これは中南米の熱帯地域が原産のつる性の植物で、昔から不眠や鎮静に効果があると知られていたそうです。見た目とは裏腹にそのような優しい働きをしてくれるんですね。
このパッションフラワーのパッションは「情熱」じゃなくて、この場合は「キリストの受難」という意味だそうです。なぜって諸説あるんですが、アメリカ大陸に渡ったイエズス会の宣教師たちがこの花を見て、
「キリストが磔刑のときにかぶっていた茨の冠に似てる」と感じたからとか、
「一番上の3つの雄しべが磔刑の釘、5つの雌しべはキリストの5つの傷、花弁と萼は合わせて10人の使徒を表す」
(↑ユダとペトロがハブられてる←ユダは裏切ったし、ペトロはイエス知らないって3回も言ったから?)
とか言われてるからで、とにかくちょっと異様なこの花を見て何か霊的な?宗教的な?ものを感じたのかもしれません。
そこいくと、私たち日本人はこの花を見て、単純に「時計っぽくない?」ということで、和名は「チャボトケイソウ」。3つの雄しべがそれぞれ時計の長針、短針、秒針に見えたそうです。チャボは…?鶏のチャボしか浮かばず調べたけど分かりませんでした。ちなみにあのパッションフルーツは、クダモノトケイソウという種類になる実だそうです。色んな種類があるのね。
麻薬?医薬品?
さて、このハーブは「向精神性のハーブ」と呼ばれていて、向精神性=中枢神経系に作用する、ハーブなんだそうです。中枢神経って背中とか脳にある神経の集まり。つまりとても重要な神経に作用するってことですね。
その作用の元がアルカロイドっていうグループの中の、ハルマンとハルモールという成分。
アルカロイドって、植物が作り出す化学成分(フィトケミカル)のひとつなんだけど、強い苦味があって中枢性の鎮静や興奮作用をもたらすんです。ホラ、中枢性の興奮作用ってなんかヤバイ感じでしょ。
その証拠に、これを含む植物は、古代から医療用としても、麻薬の類にも使われていたらしいです。例えばケシの実から取れるモルヒネやアヘン、キナの樹皮からキニーネ(マラリアの薬)、コカノキからコカインなど。ニコチンやカフェインもアルカロイドです。うん、中枢性に作用するというのはこれで分かりますね。
とはいえ、このパッションフラワーは作用が穏やかだし、強い成分じゃないので大丈夫!お年寄りも子どもも安心して飲めるんです。植物性のトランキライザー(精神安定剤)と言われているくらい。なので、今の時期コロナからくる様々な不安やストレス状態のときにピッタリなハーブかもしれません。
これを飲んでふっと気持ちを落ち着かせ、深く呼吸をしてみる。きっと植物の力が体中に浸透して、いっときでも不安を優しく包み込んでくれるはず。
相性の良いハーブと飲み方
ただし、これも単体ではあまり美味しいとは言えません!効能的には前回紹介したうつに効くセントジョンズワートとのブレンドが「抗うつ+抗不安」で最強!なんですが、味や香り的にはやはりちょっと草っぽい。(私は好きですが)
なのでジャーマンカモミールとのブレンドでちょっと香りを和らげるとよいかも。ジャーマンカモミールにも、鎮静効果やリラックス効果があるのでちょうどよいですね。
あとは、リンデンフラワーとのブレンドも香りがよくなるし、ストレス性の高血圧にも効果のある組み合わせなので、気になる方にはおススメです。
もしくはペパーミントのスッキリさを足すと、より飲みやすくなるかと思います。ペパーミントはパーッと活性化してサーっと鎮静する変わった効果があるのですが、鎮静効果には変わりないのでこれも相乗効果アリです。
飲み方は、
❶ポットに3gのハーブを入れる(ティースプーン軽く2杯くらい)
❷熱湯を200ml入れる(マグカップ1杯)
❸フタをして3分(根っことか硬そうなのは5分)待つ
❹茶こしを当ててカップに注ぐ(ポットに茶こしが付いていれば不要)
ブレンドするときはトータルで3gになるように調整する。(テキトーでよし)
ハーブって男性は飲まないですよね。↑この作業すら面倒だろうし。でも生活習慣病予防のためのハーブや肝臓を守るハーブ、前立腺肥大に効果のあるハーブとか、男子にもおススメが結構あります。
なので冒頭のような男子にも飲んでみてほしい。
いつかヨーロッパみたいに、男女関係なく薬と同じ感覚で飲めて、そうやって未病の段階で症状を改善出来て、予防していけたらいいな…と考えてみたりしています。
最後に基本情報載せておきます。
【パッションフラワー】
学名 Passiflora incarnata
和名 チャボトケイソウ
科名 トケイソウ科
効果・効能 中枢性の鎮静、鎮痙、興奮作用
こんなときに… 精神不安、神経症、不眠、高血圧