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色々忙しくて。。。8月

今月1ヶ月の読書の感想と共に本を読んでくれる人が増えればいいなという思いで記録をつけています.選書の参考程度になればいいなと思っています.僕のTwitterの方で付けている記録を元に一部改変しながら書いています.下記にリンクが僕のアカウントになります.(よかったらフォローして友達になってくれたら嬉しいです.)それでは、

単行本・新書編

佐藤 優,宮家 邦彦氏著『世界史の大転換』

31日未明にハマスの最高指導者イスマイル・ハニヤ氏がイランで暗殺され,イスラエルとハマス,イランの報復と、混乱状態が起きています.

過去にはオバマ大統領がアメリカ,欧州連合で「イラン核合意」を結び,シーア派のレバノンのヒズボラやシリアのアサド政権への軍事支援が懸念される事態となっている.

その後トランプ大統領によって核合意離脱に至っているが欧州しかり,アメリカしかり中東情勢を上手く見据えていない問題が数多い.

現在、引き起こされている宗教問題に対し各国はどう付き合っていくのか、
アメリカが大きく関わっている以上,日本も他人事としては考えられない重要な問題であると感じます.

帝政ロシアによって壊された文化や土地(フェルガナ盆地)など宗教紛争は先進国も大きな反省をすべき事です.

エマニュエル・トッド氏著『大分断』

トッド氏はイギリスのEU離脱を評価し、正に民主主義だと述べているが,ファラージ党首のロシアからの賄賂疑惑、アイルランド国境の問題などEU離脱が民意と言ってもいいのか訂正されるべき部分は多いはず.

イギリス内の移民問題、人手不足の深刻化し、国内の格差は拡大しています.「品位のあるポピュリズム」とはなんだったのか、と疑問に思う.

しかしトッド氏の述べるトランプ政権,イギリスのEU離脱支持者の大半が低所得者,低学歴という表層的な部分だけで判断するべきではない所に大きく同意です.

読売新聞東京本社経済部著『金融庁vs地銀』

2000年に設立されてから金融庁が枠組みを作り地銀が刻苦精励する形で融資を行い地元経済を活性化させる動きをしている.

実際にABL(動産担保融資)制度を作り,商品在庫(商業利益の高い)や売掛金など流動資産を判断基準に置いた枠組みができ、伝統工芸や文化の価値を判断した融資が小さい芽だが進められている.価値のある伝統工芸品の多くは知名度があり、尚且つ

融資という名前がつくと元本以上の利益,正に大きな収益が見込まれる事業への注目度が高まる.バブル崩壊後の不良債権に頭を抱えた銀行にとって危ない橋は渡りたくないのが実情.
そんな銀行を金融庁が支える,これが理想郷.

木下斉氏著『まちづくり幻想』

この本で一番学べるのは「組織の在り方」.
地方創生を掲げる国の支援は十分と言えるほどかもしれないが,地方団体の組織形成(既得権益層の一方的受益関係),創生への思いが事業に一番重要である事.
アイデアはあっても優秀な人員がいなければお陀仏.すごく納得できる

古市憲寿氏著『だから日本はズレている』

社会のリーダー論から始まり,若者の批評など広い視点での“ズレ”を提示してくる.
今の日本の対立構造の特徴はオキュパイウォールストリートのようなプロレタリアートとブルジョワジーの闘争ではなく,老人と若者という点にある事.
大きく社会を捉えてズレを感じてみる一冊.
道徳の副読本として復活を果たした「心のノート」をjーpopの歌詞に捉えるのはセンスの良さを感じます.

池上彰氏著『池上彰の君たちと考えるこれからのこと』

今年も8/6と8/9が過ぎました.
79年前の悲劇の歴史は繰り返されてはいけない,日本の戦後を見て来た池上彰氏の目線の話.
エマニュエル・トッドは日本の核保有を進言しているが、日本人としては「核」自体に抵抗感を感じるのが事実。

戦争と聞くと抵抗感を覚えるが,現在の中東情勢が更なる悪化を辿っている面を見ると蔑ろにできない.
フランスは地政学的なリスクから核保有が「平和」の象徴になる価値観を持っているから「核」は各国で相当難しい位置にあるのがよくわかる.

中国やロシア,アメリカといった核保有国と肩を並べ対等な立場での外交が必要になる今後の情勢を考えると議論は容易ではない.
ワイツゼッカー大統領の「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となります」は忘れてはいけないと僕も思っている.

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