声があるのです

庭に
寂しさがころころと
私の形をして
転がっていました

私ばかりを
みつめていると
心は削られるから

高くて青い空へ
解き放たなくてはと

庭掃除をはじめ
落ち葉と一緒に
ほうきでひとまとめに。

声は高々と
淀みない秋の終わりの空に
かえっていきました