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エゾヒメギフチョウ飼育記②:3齢〜4齢まで
5月25日
今日はスマホでタイムラプスを撮影してみた。
3齢幼虫たちの、食欲旺盛な様を見て欲しい。
5月28日
3齢まではかろうじて、
オクエゾサイシンにぶら下がっていても大丈夫だったのだけど、4齢の幼虫も多くなってきた。
一匹いっぴきの重さで、オクエゾサイシンを立ててあげることが出来なくなった。
そもそも食べるスピードが早すぎて、一枚あげても、また一枚という感じで、オクエゾサイシンをわざわざ小瓶に挿してあげるのも面倒になってきたので、直置きにした。
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彼らの成長スピードをみていると、
たたただ感動する。
そして圧倒されている間に、
すぐ次の脱皮のときがやってくる。
間髪入れずに葉っぱを与え続けているから、おそらく自然下ではもう少し遅いのかもしれないが、
それでも想像以上にイモムシの成長スピードというものは早い。
エゾヒメギフチョウを含め、
昆虫は脱皮や蛹化の前になると、
動かなくなる。
弱ってしまったのかと心配になる人もいると思うけど、ほったらかしておくと大抵一回り大きくなって、元気な姿を見せてくれる。
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追記
彼らの食欲には僕も対応しきれず、
冷蔵庫にストックしていたオクエゾサイシンが無くなってしまうことが何度かあったが、僕も彼らを観察するためだったり、北海道の自然の色んなタイミングに対応するために札幌に戻り家を借りたので、そういった場合はすぐさま森へ行き、オクエゾサイシンをとってきた。
時には、
夜にオクエゾサイシンを
採りに行くこともあった。
夜の森に行くこと自体は慣れているのだけど、
オクエゾサイシンは森の斜面に生えているので、ヒグマよりも滑落が怖い。
だけど、そうやって苦労して採ってきたものを与えると、彼らは夢中になって齧り付いてくれる。
そんなふうに彼らがひたむきな様子をみているだけで、我が子ができたように心が温まるから、そこにやりがいを感じたりもした。
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エゾヒメギフチョウの幼虫。
5月29日
3齢のスピードも凄まじかったが、
4齢幼虫の食事スピードには、もっと驚いた。
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驚きすぎて、僕はとても焦ってしまった。
驚きのあまり昆虫写真家海野和男先生に「どれくらい大きくなるんですか?」と連絡をしたら、海野先生からの回答は、
「3cm弱まで大きくなります。これから食べる量はすさまじいです。また蛹になる時は地面におります。」
との回答で、
まだ大きくなるのか…と唾を飲み込んだ。
6月6日
またまたオクエゾサイシンが足りなくなってしまったので、道央の森までとりにきた。
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6月8日
彼らは落ち葉の下に潜り、出てこなくなった。
安堵と不安、両方感じる。
2日ほど放置したら、また落ち葉の裏にいる幼虫をそっとひっくり返して、蛹になる様子を観察させてもらおう。
(スマホのメモ帳より寄稿)