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一行詩いちごつみ🍓「春の息吹」
「一行詩いちごつみ🍓」をしよう!と呼びかけたところ、8名の方々にご参加頂きました。
前の参加者の詠んだ詩から一語を抜き取って自分の詩に入れて詠む、という連詩あそびです。
皆さまの作品をどうぞご覧ください!
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〔1巡目〕
春雨にまぶたとじれば回転木馬(心琴)
花満開のものがたり木々の下(Kusabue)
儚さ覚えたのは花かんむりが枯れた日(ぺんぎん)
枯れてくれない影に跪く(れんと)
おい影法師よ 私と太陽があってこそ(玉兎)
君がいて私がいて皆がいるこの世界(悠凜)
その世界の輪郭は思ったよりも淡く曖昧で(KIGO)
薄く淡く羽衣に色を隠して(翠)
〔2巡目〕
一喜一憂流れるようにハープの音色(Kusabue)
流れる雲に手を振り返す(心琴)
掴もうとした手はいつしか庇に(れんと)
なごり雪掴んで誰想う(ぺんぎん)
去り際の冬──名残を惜しむか来る春よ(悠凜)
桜、囀る小鳥、ひらひら蝶、新芽、アブラムシ、あぁ春が(玉兎)
振り返り頷く新芽の頃(翠)
指折り数えて今日を繰り返した(KIGO)
〔3巡目〕お題:機知・頓知
恋かジェンガか指ふるえ(れんと)
恋はハイヒールで挑む格闘技(翠)
溝ハマり折れた…買って3日目ハイヒール(ぺんぎん)
目配せに酔って居酒屋の瓶ビール(KIGO)
ああ、酒より恋より厄介なあなた……その名は花粉(悠凜)
地味なマスクして店をあとにした胸に名札(Kusabue)
祝うと呪うは少し似てお礼とお札も似てるよね(玉兎)
呪いの呪文の発音が難しくて唱えられない(心琴)
〔4巡目〕
友たちと交わす文はいちご摘みの思い出(悠凛)
光──その先に思い出(Kusabue)
煌めく陽光に胸が高鳴る(KIGO)
ジンライム煌めく記念日(ぺんぎん)
透明な薄緑の私の35光年よジンライム(玉兎)
孤独を握りしめて立つ深緑の山(翠)
深海に沈んでゆくあの日のブローチ(心琴)
春日のすべてがエール(れんと)
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開催日:2021/3/10〜14
参加者:KIGOさん、Kusabueさん、笹塚心琴さん、玉兎さん、ぺんぎんさん、矢口れんと、悠凛さん、吉田翠さん
本作品の著作権はそれぞれの作者に帰属します。今回の一行詩いちごつみの参加者以外の方による無断転載はお控えください。
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