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矢口れんと
2023年10月28日 09:43
千里を駆けた脚はどこへ体が役目を終えたのだもはや草の味も分からぬ心が役目を終えたのだどこまでも伸びゆく山麓の大地二度と立つことはないだろう毛並をすり抜けていった風の糸二度と感じることはないこの背に乗せたのは忠義だった人に尽くすとはおろかなことよ誰かに尽くす人だったからこそならば忠の連鎖を断ち切ろうああ 死を連れてきてくれたのかそうだ わたくしが死