本になる。
本になる。
本という字には、木に一を加える。
木は神秘な力を持っていて、その力を借りて
私たちは本を自由に書いたり、わくわくして読んだりしている。
本の香りは、新品なものほど糊のような香りがしているが、
古くなれば、従来の本の香りとそこにある空気が上手く絡み合い
とてつもなく素晴らしい香りがする。
本には、それぞれ表情がある。
悲しい時に読むと悲しくなり。
嬉しい時に読むと嬉しくなる。
同じ本でも、その人にとってどういう思いで読むかによっても違ってくるし、
一度目と二度目でも見えてくることが違うこともある。
人生が本になるなら
誰しも一度は考えたことがあるかもしれない
何が伝えたいのかはわからない
わからなくても
ただ思いを書き続けることなら
誰でも出来る
その思いは10年、20年、30年前と・・・
生まれてくる前のことを想像しながら書き始めるだけでも
すごい偉大な作品が生まれる。
心がぽかぽかして、あたたかいと感じれるのは親の愛を胎内で受けて育まれたからだろうなんてのも書ける。
それから、父が母にドキドキして、母を大切にする想いが僕を生んだというのも間違いではないだろう。
そしたら、戦時中、ひもじい思いをしたじいちゃんが、小さくてウサギのようにかわいいばあちゃんを食べた。なんてのも、
冒頭としては中々衝撃的でおもしろい。
どんなものにも、1つの見方しかないわけがない。
だから、作品は様々な奇跡や体験をみせてくれるし、時には残酷な過去をもリアルに見せてくれる。
嗅いだことのないような、血なまぐさい大量の死体のような臭いをリアルに感じた時は、少しだけ気分がまいってしまうが、それだけ、素晴らしい表現に出会えたことは、今思えば、すごいことである。
何かを感じるなら
その何かを書いた方がいい
伝えた方がいい
だから、本になる。
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