新型コロナでたびたび噂される『スーパースプレッダー(感染力の強い人)』という存在。
単によく喋るとか発声時の飛沫排出量が多い特性を持つ人だと思っていましたが、細菌が関係しているかもしれません。
今回は関連する研究のレビュー記事をご紹介します。
(ただし、研究はインフルエンザウイルスによるものです。)
◆記事引用
Medical Xpress というサイトの記事から一部引用します。リンクは以下。
◆所感
私は『ウイルスの不活化速度とその影響因子』に興味がありますが、今回の研究はその洞察を深めるものです。
今まで『乾燥が早いほどウイルスの不活化は早い』と考えており、エアロゾルに細菌等の不純物が含まれる場合、不活化までの時間は長くなるだろうとシンプルに推測していました。
しかし、ポリスチレン粒子ではあまり不活化を促進しないことから、生きた細菌であることが重要な因子であることを示唆しています。
むしろ細菌の存在は表面的な乾燥を早め、それによる白華と潮解が不活化速度を遅らせるとしています。
ただし、試されたのが実験環境であることには注意が必要です。ヒトでも比較的容易に確認が可能な気がするので、今後そのような研究を期待したいですね。
◆おわりに
今回の研究結果を踏まえるなら、感染者の排出するエアロゾル中の(生きた)細菌含有率が高いほど空気感染リスクは高まると言えそうです。
日常生活に応用するのは難しいですが、たとえば自らの感染が疑われる際に口腔環境を清潔にしておくことは、周囲への感染リスクを減らすことに繋がるかもしれません。
その場合、マウスウォッシュが手軽で良さそうですね。
(ただし、やり過ぎると悪影響があるかも)
興味のある方は以下をどうぞ。