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マスク

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感染症対策に関連するマスク情報をまとめています。個人的にはマスクの有用性に関して多少懐疑的で、子供が着用するメリットは無いだろうというスタンスです。マスクはTPO!
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マスク総説

私は勤める会社でコロナ対策担当をしています。 コロナ禍当初、社内でのマスク着用ガイドラインを決めるにあたり色々と調べたのですが、不明点(『これ、エアロゾル対策に効果無いんじゃね?』)は解消出来ませんでした。 それ以来、『効果の高いマスクはどのようなものか?』『そもそも、なぜ効果があるとされているのか?』『デメリットは?』等を調べてきました。 そして、ようやく最近になって一定の理解に達したと判断しますので、今回の記事でまとめようと思います。ほぼこれまでの記事のリンク集です

マスクの疑問まとめ・2【2024年8月】

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 前回の記事でマスクの疑問まとめを書きました。 で、結構重要な事を書き忘れたことに気付いたので、今回パート2をまとめておきます。以下の感じ。 呼気(息)で感染するのか? 吸引量とリスクは比例するのか? マスク着用に健康リスクはあるのか? ◆呼気(息)で感染するのか? 新型コロナにおける呼気(息)の感染リスクは、マスクの観点でも重要だと考えています。 鼻から吐き出された純粋な息は感染力があるのか? このリスクが結構高い場合

マスクの疑問まとめ【2024年8月】

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 前回の記事で『マスクに付着したアレコレはどうなるのか?』みたいな記事を書きました。 私は長いことマスクについて調べてるんですが、上の疑問を含めてまだ結構わからないことが多いです。 ◇◇◇ 今回の記事では『個人的に解決していないマスクの効果に関する重要な事柄』についてまとめてみたいと思います。以下の感じ。 マスクはウイルスサイズを防ぐ必要があるのか? マスクのエレクトレット(静電気)は減弱するのか? 市販のマスクはどれくらい

マスクに付着したウイルスは分離するのだろうか?

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 ツイッターことXでのマスク論争で度々見られるのがタイトルのようなこと。 『マスクにウイルスが付着しても分離・拡散するのでは?(逆効果?)』という疑問。 これまでその検証に絞った研究を私は見ていない。 ただ、個人的には『すべてを永遠に吸着するわけないが短期的にはそれに近い』と推測している。マスク再利用関連の研究がその検証に近いと思えるからだ。 今回は関連する論文を引用し所感を記す。 ◆論文引用 この論文ではマスクを再利用して

マスクの効果29%?ノルウェーの論文レビュー

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 ちょっと前に注目されていたマスクの論文があったので今回の記事で取り上げる。ヤフーニュースで関連記事が出ていたやつだ。 タイトルで「マスク論争」に終止符?なんて書いてるが、果たしてどうなのか。 ◆論文引用 対象の論文から一部翻訳引用する。以下リンク。 なお本記事中で指定されていない引用部はすべて以下より。2024.08.12時点のもの。www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳した。 ◆まとめと所感 超簡

マスクによる子どもの感情認識への影響

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 マスク着用の子どもへの影響は諸説ありますが、最近関連する論文(感情認識の研究)が注目されていたので確認してみました。 研究結果はマスク安全寄りですが、懸念される子どもへの影響で考えるなら、今回の結果を以って安全、と言えるほどのものではなさそう。個人的には一部について一安心という感じ。 ◆論文引用 該当する論文から一部引用します。なお、本記事の引用部、図はすべて以下リンクから 2024.07.22 時点のもの。www.DeepL.

女性(小顔)はマスクを正しく着用するのが難しい?

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 今回の記事ではマスク着用時の漏れ率と性差に関する論文を取り上げる。 なお、マスク着用時の漏れ率についてはこれまでの記事でしつこいくらい書いているため、既にご存知の方は飛ばし読みで問題ない。 ちなみに以前記事にした日本の研究は以下。 今回の結果は上の研究より良かったものの、タイトルに書いた通り女性のほうがマスクを正しく着けるのは難しそうだ。ただ、性差というよりは顔とマスクのサイズが原因だろう。 ◆論文引用 該当する論文から一部

フィルター性能が信頼できそうなマスクを2つ紹介。

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 最近マスクのPFE(微粒子濾過率)について書いている。 現在は2024年なので今更そんな基本的なことを書いているのはどうかと思うが、最近詳細を知ったのだから仕方ない。 私が気になったのは『マスクの性能指標としてのPFE(99%とか)は過大評価されている』ということで、SNS等で注目している人を見たことはないが論文では懸念されている。そのあたりは以下の記事でまとめた。 この影響がどの程度かは不明だが、大多数の人が使用してきたような

マスクの疑わしいPFEについて再確認する。

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 前回の記事で書いたとおり、一般的に売られている不織布マスクのPFE(微粒子濾過率)はどうやらちょっと怪しい。 試験条件としてPSL粒子が除電(中和)されていない場合がほとんどで、その場合のPFEの数値は実環境でのそれより過大評価されている可能性がある。 多くのマスクはPFE99%を謳っているが、実際は10%以上低いとか、たぶんそんな感じ。 ◇◇◇ この事実を最近まで知らなかったことは『マスクオタク』などと名乗っている私として痛

マスクのPFE99%とは一体なんなのだろうか?

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 前回の記事で予告したとおり今回はPFEへの疑念を書く。 PFEとは微粒子濾過率であり、マスクの有名な性能指標のひとつだ。 どうもそれが疑わしい。 ということはマスクが疑わしい。 ◇◇◇ なお、これを書くことはいわゆる敵に塩を送る行為、すなわち、邪悪な反マスク勢力への有力な情報提供となるであろう。しかし私は今やマスクを漫然と推奨する勢力も同様に邪悪な者どもだと見なしており、つまり人間に失望したデビルマンのような悲しき存在になって

通気性の高いマスクは効果が低いのか?

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 ちょっと前、ツイッターことXで通気性の高いマスクが馬鹿にされていました。以下のような感じ。 ウイルス素通り 通気性があったら駄目だろ マスクしないのが一番通気性良いから 最後のやつには同意しますが、とりあえず『マスクは効果が高いものほど苦しい』という認識のかたが多いようです。 今回はマスクの通気性について書いてみます。 ◆濾過性能と通気性 まず結論から。 『効果が高いものほど苦しい』は全体の傾向としてはそうですが、必ず

米国・NC州で『マスク禁止法案』が法制化、施行

ちょっと前、米国でのマスク禁止法案関連の記事を書きました。 上の記事を書いた時点ではすべて施行されてなかったですが、先日、NC(ノースカロライナ)州の法案が法制化、施行されたようですので記事にしておきます。 ◆記事引用 AP通信の記事から一部引用します。リンクは以下。 ◆所感 重要箇所は以下ですが、これだけだと細かい条件がわかりませんね。 マスクを着ける理由である『病気の蔓延を防ぐため』は、広義に解釈すれば何でも問題なさそうですが狭義だと感染症のみが対象になってし

米国での『マスク禁止法案』関連記事を3個ピックアップ。【2024年6月】

先日、redditで米国でのマスク禁止法案がトピックにあがっていました。 話題になっていたのはノースカロライナ州のものでしたが、調べたら軽いもの含めて他にもありましたので、関連記事を3個、ざっくり取り上げておきます。 なお、引用部はすべて 2024.06.20 時点のもの。www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。 ◆ノースカロライナ ◆ニューヨーク ◆ニュージャージー ◆所感 どれもまだ実際に施行されているわけではありません。な

マスク着用は鼻腔のマイクロバイオームへ悪影響なのか?

どうもこんにちは。 マスクオタクです。 前回の記事でマウスウォッシュの使用が口腔内細菌叢のバランスを乱す可能性について書いた。 そして細菌叢について考えるなかで『マスク着用は鼻腔内細菌叢に悪影響ではなかろうか?』という疑問が湧いた。マスクはとにかく蒸れるからだ。 調べたところ悪影響とする論文が見つかったが、読んだ私の結論としては『保留(わからない)』という感じ。そのあたりを今回の記事でまとめておく。 なお、記事中で『細菌叢(マイクロバイオーム)』は『mb』と略している