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思い出を蘇らせてくれた「デジモンワールド -next 0rder-」

昔、「デジモンワールド」というゲームがありました。
アニメでも盛り上がっているまさにデジモンの全盛期で、自由度とボリュームを兼ね備えた完成度の高いRPGとして登場したそれはまさしくPS1の神ゲーに名を連ねるに相応しい作品の一つでした。

その続編「デジモンワールド2」が発売されました。
神ゲーの続編に寄せられた期待は、悲しくも虚空に消えてしまいました。思えば、おそらく別ラインで開発していた何らかのゲームに、1のヒットの熱量を失わせまいと急遽デジモンの皮を被せたのかなと。

それから「デジモン」コンテンツの話題を耳にすることは徐々になくなり、大人になった今でも「デジモン」は「思い出の中でじっとしている」存在でした。

そんな思い出を持つ全ての大人がプレイすべきゲームが、本作「デジモンワールド -next 0rder-」となります。(正確にはPS4版にリマスターされた『デジモンワールド -next0rder-INTERNATIONAL EDITION』)

まだ中盤あたりをプレイ中ですが、だいたいこのゲームの一通りの要素に触れたので道中レビューとなります。

デジモンワールドの正統派続編

開幕~序盤の何もかもが初代デジモンワールドを彷彿させる要素で作られており懐かしさで溢れる。
しつけとトレーニング、冒険・探索とバトル、旅先で出会ったデジモンを街に勧誘して街を発展させ、より効率の良い育成へ…。
基本的な動きはそのまんまです。こういうのでいいんだよ。

細かい変更点やゲームバランスは異なりますが、一番の変更点は「パートナーデジモンを2体同時に育成する」システムになります!
2倍大変!というほどではないですが「肉が1個しかないぞ!」「片方だけ進化してもう片方が進化する気配が無い…」「寿命がズレてきた~」といった適度な緊張感が生まれます。(救済措置もあるので長時間やりなおしリセットとかの心配は無い)

ゲーム単体で見ると、まぁまぁ?

このゲーム自体、単体で見るとややもっさりしたUI、走るのが遅い、不便なファストトラベル、大味な戦闘バランスと序盤から各所に配置されたデスエンカなどなど結構アレな要素も多いです。
横道の強敵に負けたら「過剰に育成してアイテム揃えて乗り越えてやる」と熱くなるタイプは無限に時間をかけて遊べると思います。

なのでこのゲームの評価点は「初めてプレイするのに思い出補正が過剰にかかる」の一点に尽きます。長年地続きでしっかり続編を作り続けてきたポケモンでは得られない栄養素。
「デジモンワールドを遊び尽くしている」
「デジモンワールド2に裏切られた経験がある」
これらが「-next0rder-」を神ゲーたらしめる進化条件ということです。

細かい良いところ気になるところ

良いところ

  • 様々な要素で初代「デジモンワールド」をリスペクトしている。

  • 初代のBGMも懐かしいし、オリジナルのBGMもちゃんと良い。

  • 2匹同時育成は適度に緊張感を生みつつ進化の感動も倍楽しい。

  • デジタルワールドの世界観がしっかりと確立している。(「リゾート」と名の付くエリアの基本景観がビーチなどではなくネオン光る歓楽街なのが解釈一致が過ぎる)

  • 基本はメインストーリー主導になったものの、デジモンを街に勧誘する部分はフリーシナリオ寄りで好きな順に進められる。(そこに来たばかりでは到底倒せないデジモンを育成を頑張って倒して勧誘などもできる。)

気になるところ

  • 畑の肉の配給量が多く、大喰らいデジモンに進化しても肉が足りる。

  • 携帯トイレの配給量が多く、ウンチを漏らすアクシデントが無い。

  • 一定時期以降のデジモンの完全体や究極体は騎士型・人型が多く、怪獣を育てたい欲求を満たしづらい。

  • レオモンのおつかいが割とヤバい。

結局のところどうなの

抽象的な説明ではわかりにくいですよね。
デジモンワールドを懐かしむ年齢にもなると新しいゲームに手を出すのも億劫になるというのはよくある話。
結局のところ、何十時間もプレイするゲームのモチベーションを保つ要素というのは…

人という字は左尻と左尻が支え合っている形から生まれたと言われている。
2匹のパートナーデジモンも支え合って生きている。

それはゲームで一番長く眺める光景であり、それは美しければ美しいほどより幸福度が高まるというものなのだ。

というわけで、このゲームに出会うべき私もこのゲームに出会うのに時間を要してしまったので、まだまだこのゲームに出会っていない出会うべき一人でも多くの人に出会っていただければと!


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