感覚障害/共感覚と不登校(part1)

共感覚(障害)、HSP、エンパスなどの言葉を日常でも時折耳にするようになったのはいつ頃からだろう。
少なくとも私が小学生の頃にはなかったように思う。

私は聴覚と触覚の共感覚を持っており、おそらくHSPでエンパスだ。ついでに聴覚と嗅覚、味覚もかなり鋭い。特に聴覚の鋭さは異常。私はマンションに住んでいるのだが、隣人宅の目覚まし時計の音でも目を覚ましてしまうことが多々ある。おかげで物心ついたときから万年不眠症だ。あらゆる感覚が過敏すぎるのだ。

私の共感覚は主に聴覚と触覚に関わるもので、音に色や形が見えたり、音から痛みや衝撃を受けたりする。もしかして、それは私だけなのか…?と気づいたのは小学校入学直後だった。当時はまだ少人数学級などという概念もなく、1クラスあたり約40名の生徒がいた。つい先日まで幼稚園児だった40人が、さほど広くもない空間に集まり、好き勝手に声をあげている…私の目の前には40人分の(声の)色と形が溢れていた。もし、これを読んでくださっている貴方が共感覚者ではない(もしくは聴覚の共感覚は持っていない)なら、ちょっと想像してみてほしい。教室に入った途端、40もの色とよくわからない形がふわふわ浮いていたら…ごちゃごちゃし過ぎていて気分悪くなりません?

私は、それはもう、めちゃくちゃ気分が悪くなった。酷い頭痛と吐き気、そして眩暈のような足元のおぼつかない感覚。何というか…脳が周りの景色(とはいえ、色や形は私にしか見えていないのだが)に追い付かない感じ?
とにかく「学校に行くと体調が悪くなる」と気づいた私は自宅に帰るなり、大急ぎで母親に報告した。

「母さん、私、明日から学校行くの辞める!」
今思えば、あまりに堂々とした不登校宣言。小学校入学から1週間も経っていなかった。

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