私と3.11の10年
あの日、私は小学2年生だった。いつものように学童保育で友達と遊んでいた時、「地震がありました。校内にいる児童は窓や棚から離れてください。」と校長先生の声で放送が入った。しかし、誰1人として揺れは感じず、先生たちと顔を見合わせた記憶がある。
夕方、迎えにきた母と帰宅し、いつものようにテレビをつけた。映ったのはよく知った関西ローカルの情報番組ではなく、一面の荒れた風景。呆然とする私に、母は「北の方で大きな地震があったんだよ。」と冷静に言った。想像もつかず、恐怖すら感じなかった。