足底筋膜炎の良くしかた
患者さんからの質問メール。
「足の踵の裏あたりが痛いので自分で良くするにはどうしたら良いでしょうか?」
とのこと。
セルフケアを目指してらしてとても素晴らしいです。
足の裏のトラブルは色々ありますね。
まずは整形外科的な理解から
足の裏には足底腱膜という腱膜があります。
足底筋膜は足の指の骨から踵にむかい足のアーチを形成してクッションの役割をしています。
クッションの役割をしているためスポーツやランニング、負担を過度にかけすぎると炎症を引き起こして痛みが生じたりします。その他にも疲労、加齢、扁平足、靴が合わないなどが原因として考えられます。レントゲンでは骨棘の所見がみられたりします。
治療としては保存療法が主で湿布や痛み止めなど消炎が目的。
次に東洋医学的なアプローチ
足底腱膜炎という診断名は少し置いときます。
外因として今の季節や環境が自律神経的にどのような影響を与えるのかを考察。
夏から秋への季節の変わり目に発症した病であることは重要。
それだけでも色々見立てができます。もちろん患者さんの個別の証によってかわってきますが。
たとえば夏から秋へと
大きく通常は気温が下がってきて発汗量が減りおしっこの量が増えていきます。
また前の季節での飲食や生活のなかの過不足が次の季節につけとして回ってくるという発想を東洋医学はします。
前の季節である夏にたくさん水分を取り腎臓、膀胱は一生懸命仕事をしてきました。
秋の入り口でとうとう疲れてくると、ちょうど足底腱膜炎のおきているアキレス腱から踵、足の裏のあたりまで経絡でいえば膀胱経、腎経と呼ばれる気血水のルートが流れており、その辺りに夏の疲れの現れを経絡の症状として出してくる、そういう可能性が高くなります。
このような場合は背中の腎兪や膀胱兪という経穴にお灸をしたりして疲れた臓腑を補ってやったり、足の腎経や膀胱経絡の血行を良くしてやれば足底腱膜炎も良くなる、というわけです。
これは一つの例ですがもし読者の何かの参考になれば幸いです。
(当鍼灸院ではよりその人にあった治療やセルフケアの指導をおこなっております。詳しくは鍼灸院などへ質問、ご予約お待ちしております)