旅人の木
写真仲間が言いました。
『カメラを持つようになって、旅行が"旅"になった』
なんていい言葉だろうと思いました。
【旅行をする】というより、【旅に出る】という言葉の方が風情があるというか、旅の愁いみたいなものを感じます。旅行だと計画がばっちり立てれているのに対し、旅はスナフキンのように風まかせで、自分の心に従って行くイメージです。
わたしの撮影スタイルもそんな感じです。目的をはっきり持って行くというよりも、その場で気になったものを撮ることの方が、圧倒的に多いです。
普段からスナフキンのように風まかせで生きることに憧れがあります。実現するかしないかはともかく、そういう風に生きられたら、世界の見方は今とは違うものになっていたでしょう。その感覚を少しでも味わいたくて、しょっちゅう旅に出るのかも知れません。
タビビトノキ。旅人、というその名前に惹かれます。大地に根を張って生きる彼らは、自由に行き来する旅人を見守ってくれているように感じます。