#41 「ほるぷ事件」東京地裁
2004年6月9日に配信した「会社にケンカを売った社員たち」第41号で取り上げた労働判例を紹介します。
■ 参考条文
★ 労働基準法 第38条の2(労働時間の算定)
「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、命令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。」
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■ 【ほるぷ(以下、H社)事件・東京地裁判決】(1997年8月1日)
▽ <主な争点>
事業場外みなし労働時間制の適用
1.事件の概要は?
本件は、H社のプロモーター社員であるXらが、展覧会の会場で行った労働は事業場外みなし労働時間制の適用対象とはならないとして、同社に対して時間外手当の支払いを求めて争ったもの。
2.前提事実および事件の経過は?
<H社、XおよびYについて>
★ H社は、書籍等の訪問販売を主たる業務とする会社である。
★ XおよびYは、プロモーター社員として、H社に勤務する者である。
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<H社の就業規則における労働時間の定め、絵画の展覧会等について>
★ H社の就業規則には、労働時間について、次のような記載があった。
第31条(拘束時間および労働時間)
従業員の拘束時間は、平日8時間、土曜日6時間とし、一週46時間以内とする。
2 従業員の労働時間は、平日6時間45分、土曜日5時間とし、一週38時間45分以内とする。
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