見出し画像

スポーツとプロダクトマネージャーの共通点について考えてみた

こんにちは!
株式会社ナレッジラボでPdM(プロダクトマネージャー)をしている矢吹です。

自己紹介のnoteでも触れた通り、私はバスケットボールが好きで定期的にプレイをするのですが、「PdMの仕事とスポーツ(バスケットボールに限らず)って似通っているところがあるな」と感じることがあったので、今回はその話をしたいと思います!


スポーツとプロダクトマネジメントって関係あるの?

最初にこの記事のタイトルを読まれた多くの方が、このような疑問を抱かれたのではないでしょうか?
たしかに、スポーツとプロダクトマネジメント(プロダクトマネージャー)は一見すると異なる領域に属しているように思えます。

スポーツは身体的なパフォーマンスやメンタル面を重視する一方で、PdMは技術的な知識とビジネス戦略を駆使してプロダクトを成功に導くを担っており、共通性は見つけにくいかもしれません。

しかしながら、両方を経験している私なりに感じる点をお伝えします。

目標と戦略の設定

適切な目標を設定し、詳細な戦略を立てることは、スポーツとプロダクトマネジメントの両方で重要です。

スポーツチームはシーズン毎に目標(リーグ優勝など)を設定し、達成に向けた具体的な戦略を考えます。この戦略は、短期と長期に分けることができます。例えば、各試合ごとに対戦相手を分析し、フォーメーションなどの戦術を練り上げることは、目の前の試合に勝つたえの短期的な戦略といえます。
一方で、シーズン全体を通じて若手選手を育成し、チームの総合力を高めることや、特定の時期にピークパフォーマンスを持ってくるために食事や休養の調整を行うことは、長期的な戦略に当てはまります。
目標を達成するためには、多くの場合、この短期的な戦術と長期的な戦略の両方が必要です。

戦略を短期と長期の2つの軸で捉えるこの考え方は、プロダクトマネジメントにも当てはまると感じています。
PdMは市場調査や競合分析、ユーザーインタビューで得た情報を基に、プロダクトの目標(プロダクトゴール)を設定します。そして、その目標を達成するためのロードマップを作成し、短期的なリリース計画と長期的なビジョンを明確にします。

しかし、短期的な戦略に集中しすぎると、目先の問題に追われて長期的なビジョンを見失う可能性があります。一方で、長期的な戦略にばかり目を向けると、日々の業務が疎かになり、ユーザーの即時的なニーズに対応できなくなるリスクがあります。そのため、PdMは短期と長期の戦略のバランスを取ることが求められます。

まとめると、スポーツとプロダクトマネジメントの両方において、短期的な戦術と長期的な戦略のバランスを取ることが、目標達成の鍵となります。適切な目標設定と戦略立案を通じて、チーム全体が一丸となって進むことが重要です。

フィードバックと改善

スポーツ選手は試合後にビデオを見返し、自分たちのプレーを詳細に分析します。コーチやチームメンバーからフィードバックを受け取り、次の試合に向けて具体的な改善点を見つけるためです。例えば、パスの精度やディフェンスのポジショニングなど、細かい部分まで見直します。
このフィードバックと改善のサイクルは、選手の技術向上とチーム全体の成功に不可欠です。

PdMも同様に、ユーザーからのフィードバックを収集し、プロダクトの改善に役立てます。ユーザーインタビューやアンケート、サポートチャットなどを通じて得られた情報をもとに、プロダクトの機能やデザインを改良します。
例えば、ユーザーが特定の機能を使いにくいと感じている場合、その部分を再設計することで使いやすさを向上させます。

更に、スクラム開発を導入している場合、フィードバックと改善のサイクルをより効率的に回すことができます。
スクラムでは、スプリントと呼ばれる短期間の開発サイクルを繰り返し、その都度フィードバックを取り入れてプロダクトに反映します。
スプリントの終わりには、スプリントレビューとスプリントレトロスペクティブといったイベントがあり、チーム全体で成果を確認し、次のスプリントに向けた改善点を洗い出します。これにより、フィードバックを迅速かつ効果的に取り入れることができます。

このように、スポーツ選手とPdMは、どちらも継続的なフィードバックを受け入れ、それを基に改善を重ねることで、個人やチーム、プロダクトの成長を実現しています。
スポーツ選手が試合ごとに成長するように、プロダクトもユーザーの声を反映して進化し続けるのです。

プレッシャーとストレス管理

スポーツ選手は試合のプレッシャーに常にさらされています。特に重要な試合や大会では、勝敗が選手のキャリアやチームの評価に大きな影響を与えるため、精神的な強さが一層求められます。例えば、オリンピックやワールドカップでは国を代表して戦うため、そのプレッシャーは計り知れません。このような状況でベストパフォーマンスを発揮するためには、ストレス管理が極めて重要です。
メンタルトレーニングやリラクゼーション技術を学び、試合前のルーティンを確立することで、プレッシャーに打ち勝ち、精神的な安定を保つことができるのです。

同様に、PdMも多くのプレッシャーに直面します。プロダクトのローンチや新機能のリリース期限が迫る中で、予算の制約や競合他社の動向、さらにはチーム内外のコミュニケーションや調整など、さまざまな要因がストレスを引き起こします

このような状況で冷静に状況を判断し、適切な意思決定を行うためには、ストレスに対処するスキルに加えて、ストレスとなる要因を予防することも重要です。
このような状況で冷静に状況を判断し、適切な意思決定を行うためには、ストレスに対処するスキルに加えて、ストレスとなる要因を予防することも重要です。例えば、予期せぬ変更や要求の追加に対しては、タスクの優先順位を柔軟に見直すことで、スケジュールの遅延やリソースの浪費を防ぐことができます。プロダクト開発には多くのタスクが存在し、すべてを同時に進めることは困難です。無駄な混乱や誤解を防ぐためにも、計画的かつ柔軟な進行が求められます。

このように、スポーツ選手とPdMは、それぞれの分野でプレッシャーに打ち勝ち、最高のパフォーマンスを発揮するために、ストレス管理のスキルを駆使する必要があります。どちらも精神的な強さと冷静な判断力が不可欠であり、この点で共通しています。

チームワークとコミュニケーション

スポーツにおいて、チームワークが重要であることは言うまでもありません。特にバスケットボールなどのチームスポーツでは、各選手が自分の役割を理解し、他のメンバーと連携しながら結果にコミットすることが求められます。ここで重要となるのがコミュニケーションです。各メンバーの考えはそれぞれ異なりますが、それらをまとめて最大限の成果を出すためには、共通認識を持つためのコミュニケーションが欠かせません。

同様に、PdMの仕事においてもチームワークとコミュニケーションが不可欠です。PdMが単独でプロダクトを作る訳ではありません。エンジニア、デザイナー、マーケティングチーム、営業チームなど、さまざまな職種のメンバーと協力して開発に取り組み、プロダクトゴールの達成に向けて密接にコミュニケーションを取る必要があります。

スポーツにおいて、コミュニケーションが円滑でなければチームが機能しないように、PdMは情報のハブとしてプロダクトに関するすべての情報を集約し、チーム全体が同じ方向を向いて進むように導く役割が求められます。

最後に

いかがでしょうか?
今回は、私が感じたスポーツとプロダクトマネジメントの共通点をお伝えいたしました。
今後も、取り組んでいる物事を切り離して考えるのではなく、他の分野にどのように活かせるかを常に意識しながら進めていきたいと思います。

ナレッジラボでは、一緒に働くメンバーを募集しています。もし興味を持っていただけたなら、下記サイトからお気軽にお問い合わせください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?