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スポーツ指導における外在的注目と内在的注目の効果

外在的注目と内在的注目に関する研究概要

スポーツ指導において、注意の焦点をどこに置くかは選手のパフォーマンスに大きな影響を与えます。注意を動きの結果に向ける「外在的注目」と、動きそのものに向ける「内在的注目」があります。近年の研究では、外在的注目が実技を向上させることが多く示されています。

外在的注目とは

外在的注目とは、動きの結果や目標に意識を集中させることです。
例えば、バスケットボールのシュート練習で、ゴールのリングに注意を向けることや、ボールがネットを通過する瞬間に集中することがこれに当たります。

内在的注目とは

内在的注目は、動きそのものや技術的な要素に意識を集中させることです。
同じくバスケットボールの例で言えば、手首の角度やリリースのタイミングなど、シュート動作の細かい部分に注意を払うことを指します。

研究結果の比較

バスケットボール選手を対象に、内在的注目と外在的注目の効果を比較した研究があるそうです。
内在的注目を指示されたグループには、「手首を楽にして正しい角度に注意を払いなさい」といった指示が与えられました。一方、外在的注目を指示されたグループには、「ゴール網の枠と試行の結果に集中するように」と指示しました。その結果、外在的注目を行ったグループの方がシュートの精度が高かったことが分かりました。

外在的注目の利点

外在的注目の利点は初心者だけでなく、一流選手にも効果があります。これは、外在的注目が運動の安定性を強化するためとされています。具体的には、外在的注目が無意識に素早い運動制御を引き起こし、逆に内在的注目がこれらの安定性を妨げることが影響しています。

まとめ

外在的注目と内在的注目のどちらが優れているかは、状況や個々の選手によって異なりますが、外在的注目が実技向上に有効であることは多くの研究で示されています。
初心者から一流選手まで、外在的注目を効果的に取り入れることで、スポーツパフォーマンスの向上が期待できると言えるでしょう。

競技別外在的注目と内在的注目の例

サッカー⚽️

外在的注目の例

  1. シュート時のゴールに集中: シュートを打つときにゴールの枠やネットに意識を向ける。

  2. パスの際の味方選手に集中: パスを出すときに、受け取る味方選手の位置や動きに注意を向ける。

  3. ドリブル時の相手選手の動きに集中: ドリブル中に相手選手の位置や動きを観察し、それを避けることに注意を向ける。

内在的注目の例

  1. シュートの際の足の位置やキックの角度に集中: シュートを打つときに、自分の足の位置やキックの角度に意識を集中する。

  2. パスの際の足首のひねりやボールのタッチに集中: パスを出すときに、足首の動きやボールをリリースするタイミングに注意を向ける。

  3. ドリブル時のボールコントロールやタッチに集中: ドリブル中に、ボールの触り方やコントロールに注意を向ける。

バスケットボール🏀

外在的注目の例

  1. シュート時のゴールに集中: シュートを打つときにゴールの枠やネットに意識を向ける。

  2. パスの際の味方選手に集中: パスを出すときに、受け取る味方選手の位置や動きに注意を向ける。

  3. ドリブル時の相手選手の動きに集中: ドリブル中に相手選手の位置や動きを観察し、それを避けることに注意を向ける。

内在的注目の例

  1. シュートの際の手首の角度やリリースに集中: シュートを打つときに、自分の手首の角度やボールをリリースするタイミングに意識を集中する。

  2. パスの際の手の動きやボールのリリースに集中: パスを出すときに、手の動きやボールをリリースするタイミングに注意を向ける。

  3. ドリブル時のボールコントロールや手のタッチに集中: ドリブル中に、ボールの触り方やコントロールに注意を向ける。

野球⚾️

外在的注目の例

  1. 打撃時のボールに集中: バッティング時に投げられたボールに意識を向ける。

  2. 守備時のボールの動きに集中: 守備をする際に、打球や送球のボールに注意を向ける。

  3. 走塁時のベースや相手選手の動きに集中: 走塁中に次のベースや相手選手の動きに注意を向ける。

内在的注目の例

  1. 打撃時のバットのスイングやフォームに集中: バッティング時に、自分のバットのスイングやフォームに意識を集中する。

  2. 守備時のグラブの位置や動きに集中: 守備をする際に、グラブの位置や動きに注意を向ける。

  3. 走塁時のフォームや足の動きに集中: 走塁中に、自分のフォームや足の動きに意識を向ける。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
あなたの活躍を応援しています。


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