心画 -こころえ-
心画
不可思議なり
色
模様
読取ること儘ならず
されど
霧中にも確たる想い
在りつづけるは紛れもなし
泪で眼が塞がろうとも
盲いて光を喪おうとも
それが失せることはなし
手繰る指先の辿り着きし
不確かな容のものでさえ
それぞ
想いをこめた
心画
果ては
茜の空か
翠の丘か
白き山か
群青の海か
それは
この後
描くべし
心画
表すこと容易ならず
物理的な距離のもどかしさよ
心画
ふたつの色が交わって
誰ぞ知りえぬ色となればよし
誰ぞ知りえぬ容でよし
あなた
ひとりが見れる画であれば
それでよし