あたたかなもの
なんて
知らなかった
あなたに
出逢うまでは
わたしの指先から
頭の中まで
凍えるばかりで
痺れたまま
唯
後ろ暗いことだけを
繰り返してしまうことへの
ささやかな罪悪感
あなたは
伏せた瞼に
口づけをくれて
凍てつく心に
灯りを灯してくれた
あなたと紡いだ
罪禍
は
他の誰にも
分けることなど出来ない
蜜に塗れて
毒を散りばめ
輝くあなたの肢体
を
わたしだけに
絡ませた指
を
汗ばんだ項
を
総て
に
口づけたなら
心
が
燃え上がる
その
あたたかさ
こそ
悦
と
知る
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