プリムラ・オーリキュラ
もっと
もっと
と
底知れず
焼けた砂の如く
出水を飲み込み
獣の息の如く
無遠慮に
一つの器には
ひたひたと滴が充ちているのに
他の器が
潤わぬことのみ気にかかる
浅ましきこと
卑しきこと
餓えたる悲しみは
醜き心色
枯野に佇む
老いた雄山羊の角
もっと
もっと
と
底知れず
焼けた砂の如く
出水を飲み込み
獣の息の如く
無遠慮に
一つの器には
ひたひたと滴が充ちているのに
他の器が
潤わぬことのみ気にかかる
浅ましきこと
卑しきこと
餓えたる悲しみは
醜き心色
枯野に佇む
老いた雄山羊の角