マスキュリンな装いは人を選ぶ
メンズ服を着こなすのは難しいことを実感した事と関連してここで書いておきたいが、例えばイヴサンローランのスモーキングに代表されるような「女性があえて男性の格好をする装い」、つまりマスキュリンな装いは、すごく人を選ぶ、難しい装いだと思う。
はっきり言って本当に少年みたいな体形、つまり、華奢で、胸が小さくて、お尻、というか骨盤自体が小さい、みたいな人でないと似合わないと思う。
でも、ほとんどの女性は、やっぱり、「女性らしい」体つきなのだ。
私はこのマスキュリンな格好にとても憧れていて、人生で何度か挑戦しては失敗し、20代後半でやっと諦めがついた。
私がこの格好をすると、ほんとに男みたいになってしまう。なぜなら、華奢とは程遠い骨格だから。痩せてても骨格自体が大きいと、華奢にはなれない。悲しい。
華奢な人が、マスキュリンな格好をするから、華奢さが引き立って、雰囲気、俗に言うところの「色気」が出るのだろう。
私は「色気」を出したいわけではなく、小学生の頃から引き続き、ボーイッシュな気分の日にボーイッシュな格好をしたかっただけなのだが、鏡を見て、イメージと違う自分の姿を見てショックを受けるのを繰り返してマスキュリンな装いをあきらめた。