この街が好き
18の夜。
どうしても家を出たかった。
住み慣れていない街に住んでみて新しい何かが欲しかった。
そして、(表上だけの)自由を手に入れたかった。
そんな漠然とした思いだけが”大分県”とう言う街に私を19になる年に導いてくれた。なんで大分を選んだのかは、今になっても分からない謎のまま。謎解きはディナーのあとでしたいところだが、只今17時59分。14時頃にランチを食べた私に今からディナーは早すぎるので、これからちょっと早めに櫻井くんになりきってみようかなと思う。
大分県のまず率直な感想は、”大分駅が大きい”ということ。電車から降りエスカレーターを下ると広い改札が真ん中に集結している。それに切符を入れてくぐり抜けると出口が右に左にあるではありませんか。目の前にはいつ見ても並んでいるクロワッサンのお店があって地元の田舎の中心駅に比べるとすごく豪華で驚いた。これが私の初めて大分県に降り立ったときの感想。
大分に来てばかりの1,2年は新型コロナウイルスの影響によりなかなか外出をする機会がなかった。行ったとしても近くのドラッグストア コスモスに日用品や食費を調達しに行くだけ。その他、授業もオンライン、部活は休止中、バイトなんて雇ってくれはしない。そんな暇を持て余した私たちは、同じ寮の仲間と須賀の隣を流れている大野川沿いの河川敷で草サッカーをして仲を深めていった。
それから、徐々に大分の交通状況を知っていき原動機付自転車を走らせては、色んな温泉を巡って行った。大分の人たちは”せっかち”であると聞いたことがありなかなか道を譲ってもらえないんだとか、そうではなんだとか、なんとか、カントナ。
大分で有名なものは、私がパッと思いつく中で挙げてみると
温泉
かぼす
とり天
不二かつ
地獄巡り
大分トリニータ
関サバ関アジ
別府
由布院(湯の坪街道食べ歩きとひつまぶし)
などが思いついた。その他は検索をかけてみると、「だんご汁、りゅうきゅう、豊後牛、中津からあげ、日田やきそば、乾しいたけ」など食べ物ばかりになってしまったが、個人的な感覚で雨があまり降らなかったり、温暖であったり、やたらとラーメン屋が多いこと、自然や山々が美しいというのもまた非常に魅力的であると思う。
そんな大分に来たらこれだけはやっておけランキングを付けるとするならば
1️⃣温泉
温泉は言わずもがなではあるんだけれども、せっかく大分に来たならば1度浸かって毎日の疲れを癒やして欲しい。大分市内は、比較的に安い温泉ばかりで400円前後で入れる。また、別府や由布院の方に行くと景色や質、自然・泥・砂湯など沢山の種類を楽しめるのでオススメだ。くじゅう連山付近にある温泉もまた登山の疲れを最高に癒やしてくれた湯としてとてもいい思い出になっている。
クアパーク長湯は、大分県竹田市にある健康療法の温泉で、歩行浴や体操などの運動をしながら入浴ができるという面白い温泉であるので記憶に留めておきたいところ。
2️⃣登山
大分県由布市湯布院町川上にある標高1,584mの”由布岳”は、双耳峰を持つ美しく荘厳な姿から「豊後富士」と呼ばれ親しまれており、2005年に放送されたNHK連続テレビ小説「風のハルカ」において、たびたび登場したことから、その名は全国に知れわたるようになった。また、大分県玖珠郡九重町から竹田市北部にかけて広がる火山群・九重山群の”中岳”は、九重山系の中では最高峰となる標高1,791mである。「九州の屋根」とも呼ばれる九重連山(もしくは「くじゅう連山」)は、ドーム状の火山体が数多く連なり、裾野には広大な高原が広がる。5月下旬くらいから火山高地に生えるツツジの一種・ミヤマキリシマが咲き始め、山々がピンク色に染まる。この九重連山の最高峰であり、九州本土の最高峰でもあるのが中岳(なかだけ)なのだ。
3️⃣由布院食べ歩き
色々とある中で最後の思い出に残っているのは、由布院駅を降りてすぐにある湯の坪街道食べ歩きだ。甘いものから、定食、串物、お料理系とたくさんの食べ歩きができて、ジブリハウスやミッフィーちゃんのパン屋さんなど子供まで楽しめるものばかり。近くには、金鱗湖という湖があって。これもまたオススメ。
この4年間で一通り大分らしいことを満喫することができて、改めてまた住みたいなと思わせてもらった。
大分という街を簡単に言うならば
自然が豊かで温泉が気持ち良いところ。ただ車が必須だ!
というような具合だろう。
大分生活も残り2週間を切った。
最後にもう一度、関サバ関アジの美味しい海鮮を食べて、温泉に浸かって、サウナで整った後のラーメンで〆て幸せを感じることが私の大分にいる間のほんの些細な夢です。
2024年2月9日金曜日