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コーチングは民主主義!

コーチングの基本理念は

答えはクライアントの中にある

です。

クライアントさんの中で眠っているもの
クライアントさんが気づかないもの

これらをセッションを通じて引き出していくのです。


アドバイスは基本はしません。誘導することもしない。ひたすら気づいていただくプロセスです。


これに対して良くある反応が

「なぜ、アドバイスしないのですか?教えた方が早いのではないでしょうか?」

という質問です。

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確かにアドバイスした方がいいケースもあります。コーチングは万能ではありません。


コーチングが機能しない状況も存在します。その場合はコーチングではなくティーチング(教えること)が有効になります。

しかしながら、コーチングではアドバイスしないのが原則です。


なぜか?


1つ目の答え。


人間は、人から言われたことを実行するのは少なからず抵抗があるからです。

皆さんも会社の上司や親に言われたことを実行するのに抵抗を感じたことは
ありませんか?正しいと分かっていても、何となくやる気にならない、やらされ感がありますよね。


やらされ感を持ちながら、熱心に実行するのは難しいのです。


2つ目。


アドバイスには現状否定のニュアンスがあるからです。

アドバイスは現状が悪いことを前提としています。つまり、アドバイスされる側は、

今のあなたはダメよ

というメッセージを同時に受け取ることになるのです。


自分を否定されてはいい気持ちはしません。その感情のまま、アドバイス
を実行に移しても効果的ではありません。

さらに、自分を否定する人には本心を語りずらくなります。

コーチングセッションが成立しなくなる可能性すらあります。

そして、3番目。

コーチングはクライアントさんへの信頼を基礎にしているからです。

人間は無限の可能性を秘めている。アドバイスなどしなくても、自分で成長できる。コーチの役目は、その無限の可能性を解き放ち実現に向けて伴走するだけ。

これらが原則としてアドバイスしない理由です。

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私は、コーチングを例えるなら民主主義だと思っています。


民主主義というのはとても面倒くさい。聖人、哲人がいて正しい
政策を教えてくれるのが一番早い。

なのに、選挙で代表を選び、あーでもない、こーでもない
と散々議論し、しかも国政では衆議院と参議院の両方でOKに
ならないとダメです。

コーチングも同じです。セッションという少し複雑なプロセスを
経て初めて気づきが得られます。コーチが答えを持っているなら
教えてしまった方が早いんです。でも、そうしない。


また、民主主義というのは国民に対する信頼から成り立っています。
国民の代表が議論して決めたことなら独裁者が決めることよりはマシなはずだ。これが民主主義の根っこにある思想です。

クライアントさんに対する全面的な信頼から成り立っているコーチングと
そっくりなんですね。


☆☆☆


最近、民主主義とは異なる政治体制の国が力をつけています。
また、民主主義国家が機能不全に陥っているように見え、民主主義は旗色が
悪くなっています。


今こそ、チャーチルが言った名言を思い出すときです。


民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが


そしてコーチングも最悪の目標達成手段なのかもしれません。これまで存在したコーチング以外の全ての目標達成手段を除けばですが・・・(#^.^#)


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