レデラジ♯16 Ledesoneが行うLD(学習障害)に関する取り組み
ひとりひとりが過ごしやすい社会をともにつくるをミッションに活動するLedesone(レデソン)のショートラジオ番組「レデラジ」
第16回目はTenが「Ledesoneが行っているLDに関する取り組み」について語ります。
レデラジはnoteではテキストとしてSpotifyでは、音声で楽しむことができます。
ひとりひとりが過ごしやすい社会をともにつくるをミッションに活動するLedesoneのショートラジオ番組「レデラジ」 モデレーターのTenです。
いつもはゲストを交えてお話しするんですが今日はTen 1人でお届けします
今回お話しするテーマは、Ledesoneが行っているLDに関する取り組みです。
LDの基本的な特性について
LD、聞いたことがありますか?LDは「学習障害」SLD「限局性学習障害」と呼ばれていて、日本では発達障害の一つとして分類されています。
LDには大きく分けて3つの特性があります。
1つ目は「読字障害(ディスレクシア)」で、文字を読むことが困難な状態です。
2つ目は「書字障害」で、文字を書くことが困難な状態。
そして3つ目は「算数障害(ディスカリキュリア)」で、数字や計算が難しい状態を指します。
書字障害と読字障害の具体例
僕の場合は、すべての特性を持っていますが、特に「書字障害」が強く現れています。
パソコンやスマホでは問題なく入力できるのですが、手書きになると文字がうまく書けなかったり、1つのマスに収められなかったりします。
また、文字が波打ったようになったり、漢字の「へん」と「つくり」が離れてしまったりします。
たとえば、ひらがなの「い」のように、棒が2本ある文字もきちんと書けないことがあります。
「読字障害」については、人によって症状が異なります。
僕の場合は、似たような形の文字を混同してしまうことがあります。
例えば「ヌ」と「メ」のように、くるっとした部分の違いが分かりにくいといった具合です。
また、日本の「日」という文字を四角が2つあるように認識してしまうこともあります。
行間が狭いと読み飛ばしてしまうこともあり、こうした特性が「読字障害」として現れます。
さらに、フォントによっては非常に読みにくい場合もありますが、読みやすいフォントに変えるだけで大幅に改善することもあります。
大人のLDに対する支援の現状とLedesoeneの取り組み
現在、日本ではLDについての支援が少しずつ進んできています。
特に子どもたちに対する支援が増えており、親の会ができたり、学校での支援体制も整いつつあります。
ただ、大人のLDに関しては、支援がまだ十分ではありません。
私も子どもの頃は支援を受けられた部分もありましたが、大人になるとその支援はほとんどありません。
LDの当事者同士がつながる場所も少なく、大人になるとますます孤立しがちです。
特に、パソコンなどを使えば問題なく働けることが多いのですが、そういったスキルがないと職場での理解が得られにくいこともあります。
そこで、Ledesoneでは「おとなLDラボ」という取り組みを始めました。
今年5月に「大人のLDプロジェクト」として発表し、今は「おとなLDラボ」という名前で活動しています。
このラボでは、企業や自治体との連携、LDに関する情報収集や発信、18歳以上の当事者同士がつながるコミュニティ作りを進めています。
たとえば、触ってひらがなを覚える学習シートを提供している「触るグリフ」という企業と連携し、LDの当事者10人にインタビューを行いました。
このインタビューは順次公開されています。
このイベントを通じて得た気づきなどを触るグリフの宮崎さんと振り返るイベントも10月5日に開催されます。
また、レデラジでもLDに関する発信を行っており、算数障害については、リードユーザーの大西あかねさんと一緒に発信しています。
学生スタッフの中井けんとさんも書字障害の当事者として活動に参加しています。
大人のLDは診断されていない場合も多く、LDに似た特性を持つ方々へのアプローチも重要です。
その一例が高次脳機能障害です。
高次脳機能障害は、事故や病気などにより脳が損傷を受けることで生じる症状です。この障害により、文字を読むことが難しくなったり、書くことに困難を感じたりすることがあります。
これらの症状は、LDと似た特性を持つことが多く、例えば文字が読みづらくなる「失読症」は後天的ディスレクシアとも呼ばれています。
今月10月はディスレクシア啓発月間です。
今後3回にわたり、LDにまつわるゲストをお迎えする予定ですので、ぜひお楽しみにしてください。
本日もレデラジをお聞きいただき、ありがとうございました。
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