Midjourneyが描く「森の奥の小人の家」
Midjourneyをやっていると「ジブリっぽい森の奥の幻想的な絵」が人気で、NEWCOMER ROOMSではよく見かけます。初心者程熱心に「ジブリ風」に夢中になりますが、普通に記述しただけではそれっぽい画像は作られなくて、Midjourneyのデフォルト感満載な画像にガックリくるんですよね。
デフォルトっぽさは描写が単純であることと、このMidjourney独特の緑色の色味だと思います。それと正方形なのとこののっぺりとした2D。
脱初心者を目指すならまず次の4つができるようになると1つステップアップした実感を持てます。
・細かい描写の絵にする
・3Dで写実的にする
・正方形以外の画像を作る
・質感や色味を指定していく
・記述するキーワードを足したり減らしたりしながら目的の絵に近づけていく
「ジブリっぽい森」といってもどんなものを想像するかは人によってさまざまだと思います。明るい森もあれば、魔物が出そうな森もあるし。でも苔むした岩とか大木、湿気た空気感、神聖な雰囲気といった要素が描かれるとそれなりにジブリっぽいと思うはず。
直接ジブリとは関係がないけど、「深い森の中にある大きな木とツリーハウス」の絵が描けたらいいなぁと思ったのでこのような記述をしてみました。
treehouse in forest, ghibli art style
でもできたのはこちら。
先ほどのいかにもつまらない森に確かに小屋が組み合わさっただけという感じ。
記述をさらに加えます。イラストなんだけど3D化。記述を詳細にしていきます。
treehouse in forest, ghibli art style, 8k, octane render, wide angle lens, sharp focus, high detail, volumetric lighting, bright light, --testp --ar 9:16
いきなりポニョっぽい絵が現れました。ポニョのお母さんと相談をする場所に似てますね。
これを個別に説明するとこんな感じです。書きたいものの記述自体は3単語なので割とシンプルだと思います。
treehouse in forest,(書いてもらいたいもの)
ghibli art style,(画風)
8k,(画質)
octane render,(立体感のある絵)
wide angle lens,(広角レンズ)
sharp focus,(ピントをきっちり合わせていく)
high detail,(精細な記述)
volumetric lighting,(差し込むような光)
bright light,(明るめのライティング)
--testp(テストモード)
--ar 9:16(縦横の比率)
ジブリの絵って立体感のある絵だったんですね。
このまましばらく同じプロンプトで生成してみましょう。
どれも綺麗に描けていると思います。見切れかけるものも多いけれど大抵はちゃんと全体のバランスもとれています。
わざわざ指定しなくてもジブリ風とするだけで描かれるものの特徴がこちら。
・1000年以上生きていそうな大木、1本の太い木
・新緑
・風が強そうな雲
・光と影のコントラストが強め
・洋風の小屋
これを「ジブリ風」と指示を入れずに描けるようになりたいです。細かく指定していかないとジブリのような森にはなりません。早速やってみましょう!
まずは「森、ツリーハウス、苔、つた」という指示を出してみます。画質などのリクエストはジブリ風のイラストのものと変わりがありません。
forest, treehouse, moss, ivy, 8k, octane render, sharp focus,high detail,bright light, --testp --ar 9:16
手書きイラストっぽさが消えました。そのかわり苔の量が凄い。
苔がちょっと気持ち悪いです。同じプロンプトでこちらも描いてくれました。落ち葉が描かれています。
そこで「岩、小石、砂利」といったほかのモチーフも増やします。「雨上がり」「もや」や「湿気た土」「落ち葉」「枯草」「草」「虫」「野生動物」
苔の多さは気になるものの、イメージに近いものを描いてくれています。
そもそも「ジブリっぽい」って思っていたものは何だったのだろうかと不思議に思います。「人が足を踏み入れない場所」「神聖な場所」そういう森は「人以外の何かがいる場所」のようにも思えます。「小人を描いて」と書いても絶対に描いてくれません。なぜだろう。
似たり寄ったりな絵が大量生産されて行きます。最初は綺麗だと思ってもすぐに慣れてしまいます。どれがどれだったか見分けがつきづらい…。「木の皮」というキーワードを入れてみたもののあまり採用されていないようです。
まあまあ私の好みの森が描けました。
それにしても苔が多い。ほかのキーワードをさらに増やします。
キノコでも足してみようかなと思ってやってみたのですがキモくなったのでやめました。
この時点での気づき。
・小屋のデザインをヨーロッパ風と個別指定しないと和風な小屋を描かれてしまう
・小屋のサイズを個別に指定しないと、案外大きな小屋を描かれてしまう
・小石や蔦や葉っぱなどは細かく記述しておかないと描いてくれないことが多い
・青々とした綺麗な苔以外をたくさん描かれてしまう
苔の色こんな感じで茶色っぽい画面になりがちです。
アングルがマンネリになってきたので「close-up」と入れると小屋に注目した画像が作られました。
割とたくさんのモチーフを入れていてもAIはこの絵を「小屋の絵」としてとらえていたのだなと思いました。そこでちょっと記述を大幅に変えていきます。
「洞窟、湿気、池」などの単語を加えます。
やや苔が減りました。
ジブリ風のイラストでは勝手に青空を描いてくれていました。こちらも空を入れてみます。この時点で苔などの記述はすべて削除。
「青空」と指定してもなかなか思ったような色になりません。「セルリアンブルーの空」と指定。でもなんだか違和感が。
以前このような記事で雲の細かい記述をしたのですが今回はちょっと楽をします。
「強風」と入れると雲に変化がありました。
青空の指定を入れてもこの程度になることが多いので、AIはあくまでも苔を描きたいのかも。「苔」という指定をすべて消してもまだ苔を描いてきます。
私がかたくなに苔を減らしにかかるとこのような絵ばかり描いてきました。
全面がパサッパサ!
AIも神聖な森の奥の秘境を描くのが楽しいのかな??
こちらに紹介してある画像のいくつかを「みんなのフォトギャラリー」に使っていただけるようにしてあります。もしよかったら「小人の棲む家」で検索してみてください。
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