今日覚えたい辞書比較
辞書と畳は新しいほうがいい
何度かバラバラに書いている「プチ・ロワイヤル仏和辞典第4版」と「プチ・ロワイヤル仏和辞典第5版」の比較のまとめです。
・辞書はお金を払って買いましょう
・最新版を手に入れましょう
まず "ginkgo" の比較です。
この語は謎を多く含むので、事実だけを記載します。
まず「プチ・ロワイヤル仏和辞典第4版」
ginkgo / ʒiŋ-ko /, ginko / ʒin-ko /
(< 日本語) 男 〖植〗 イチョウ(銀杏)
続いて「プチ・ロワイヤル仏和辞典第5版」
ginkgo, ginko /ʒε̃-ko/
(<日本語)男〖植〗イチョウ
どういうこと?発音記号が全く違います。
10年で発音がすっかり変わってしまったということでしょうか?
フランスで出版されている辞書も確認しましょう。
Le Petit Robert 2022 ではこうです。
ginkgo [ʒiŋko] nom masculin
ÉTYM. 1846 ; gingo 1786 ◊ mot chinois
□ On trouve aussi la variante ginko [ʒinko].
つづりのバリエーションがあり、発音も二種類(ほぼ同じ)あることがわかります。
Petit Larousse illustré 2019 ではこう書かれています。
ginkgo [ʒinko] ou [ʒɛ̃ko]
nom masculin (mot chin.)
つづりのバリエーションはないけれど、発音もプチ・ロワイヤル仏和辞典の版違いの、二種類が(こっちはかなり違う)あることがわかります。
最後にケベックで作られている Antidode を確認してみます。
ginkgo / ginko [ʒɛ̃ko], [ʒiŋko]
Étymologie
Emprunt au japonais ginkyō, ‘ginko’.
網羅しています。
なんとなく「さすがケベック」と思ってしまいました。
それにしても、日本語由来の単語なの?
それとも、中国語由来の単語なの?
「銀杏」と書いて「ぎんきょう」と読む場合があるらしいですが…
明日はまた別の単語をフォーカスしてみます。
ご参考まで