今日覚えたい文法
時制の一致は必要か否か
・(単純未来形)Est-ce qu'on t'a déjà dit que mon ami passera à Paris le mois prochain ?
・(条件法単純形)Est-ce qu'on t'a déjà dit que mon ami passerait à Paris le mois prochain ?
・(単純未来形)Isa m'a dit ce matin qu'elle ne viendra pas à la fête demain.
・(条件法単純形)Isa m'a dit ce matin qu'elle ne viendrait pas à la fête demain.
ぼくが考える一つの正解は
「どちらでもいい」
「絶対的な未来」を伝える場合は、単純未来形でも条件法(=過去未来形)でも問題はない。特に話し言葉では、気にする必要はない。
「相対的な未来(メインの動詞で表されている過去時制から見た未来)」の場合は、ルールとしては時制の一致が行われるべきである。
では、時制ではなく「時の表現」はどうなるのでしょう。
le mois prochain や demain は今から見た未来を伝える時に使われる表現です。日本語の「来月」や「明日」も同じですね。
過去から見た未来(相対未来)を伝えるときには、日本語では「来月→翌月または次の月」「明日→翌日または次の日」と言い変える必要があります。
3年前の話聞いてくれる?当時の彼氏が翌月には帰ってくる予定でひと月の旅に出たんだけど、翌日には電話がかかってきて寂しいからもう帰る、って。
「来月帰るから待っていてくれ」
「昨日出発したのにもう帰ってくるの?」
つまり、フランス語でも同じように言い換える必要があるのです。ただし「相対未来」の場合は、です。
Il y a 3 ans, mon copain de l'époque est parti en voyage pour revenir le mois suivant. Mais il m'a téléphoné le lendemain en disant qu'il se sentait seul et qu'il reviendrait.
今とは関係ない過去の場面や、その時点から見た「相対未来」を語っているのです。
翌月≒ le mois suivant
次の日≒ le lendemain
日本語もフランス語も、やっていることはまったく同じですね。
ぼくの感覚だと、いわゆる動詞の形をいじる「時制の一致」よりも「時の表現の一致」の方が厳しいと感じます。「時の表現」の方はかなり気をつけてつかう必要があるのです。
単純未来形を条件法単純形にしても、大きな音の違いはありません。活用の最後の母音がほんの少し変わるだけです。
一方、時の表現の方は、かなり大きく音が変わります。
demain → le lendemain
le mois prochain → le mois suivant
こんなに大きく音が違うのだから、正しく使わないと気持ち悪いはずです。(←ネイティブじゃないから、ある程度根拠のある想像です。)
過去から見た未来「相対未来」を語っているのに、「絶対未来」の demain という音を聞くとその瞬間に「今」に引き戻されて、頭を掴まれて現実に突っ込まれるイメージです。
ぼくは話しているときには、「絶対未来」に関しては時制の一致をしません。「相対未来」は正しく時制の一致を行うように心がけています。
「時の表現は」どの時点から見た未来を語るのかによって、使い分けています。
皆さんは?
ご参考まで